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ブランドや車種の個性が表れるのは、デザインやメカニズムだけとは限らない。例えば、収納スペースもそのひとつ。ユーザーが少しでも使いやすいように創意工夫が凝らされている。そのこだわりをチェックしてみた。
「クラリティ」はホンダの中で特に未来志向の強いモデルだ。デビューしたのは2016年3月で「トヨタ・MIRAI」と同じく、水素を燃料とする燃料電池車として登場して話題を呼んだ。現在も「クラリティ FUEL CELL」はリース販売のみで一般消費者とは距離感があるが、一般消費者でも買えるモデルとして登場したのがプラグインハイブリッドの「クラリティPHEV」だ。外部からバッテリーに充電でき、最長で114.6kmの走行が可能。たとえバッテリー残量が少なくなっても、ガソリンさえ入れれば、エンジンが発電を行なうため、電気自動車ほど電欠を心配しなくて済む。
違和感を感じさせない使い心地を実現
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「クラリティPHEV」のグレードは1種類のみ。インテリアは写真のホワイトアイボリーとブラックを用意し、いずれも本革とプライムスムースで上質に仕立てられている。見た目やシステムに感じられる先進性とは裏腹に、使い心地は慣れ親しんだもの。これまでと違和感なくシンプルに使えるように工夫したという。
①ルームミラーの手前にあるオーバーヘッドコンソールは、レンズが立体形状のサングラスも入れやすい形状。
②サンバイザーのチケットホルダーは、角の部分挟み込むスタイル。大きなカードも挟めるので実用的だ。
③プッシュオープン式のグローブボックス。ボックスティッシュの大型サイズと、標準サイズが収まる。
④センターコンソールは2段式で、シフトセレクターの下には大きなトレーがある。USB電源もすぐ脇にあり、スマホを置くのに最適だ。
⑤左右に並ぶ前席用ドリンクホルダーは、アジャスターにより容器をしっかりホールド。スモール缶が沈み込み過ぎないよう、底を上げられるのも特徴だ。
⑥フロントドアは500mℓペットボトルと小物を収納できるポケットのほか、アームレスト部のグリップも小物入れとして活用できる。
⑦一般的なシートバックポケットを助手席と運転席の背中に備えるほか。運転席背中の上部にはスマホを入れるのに最適なポケットも用意。
⑧CDケースが入る深さを確保したセンターコンソールボックス。CDを入れてみると10枚以上も入る。大容量はやはりうれしい。
⑨後席センターアームレストは先端にドリンクホルダーを内蔵。ドアポケットも含めると、合計4本の飲み物を置く場所が後席にはある。
⑩リヤドアポケットはボトルホルダーに特化。アームレストにあるドアハンドルにも底があり、小物入れとして使える。