兼ねてから復活の噂があった新型SR400の発売がついに発表された。SRらしさはそのままに「二輪車平成28年排出ガス規制」に適合し、11月22日(木)に発売開始! さらに発売40周年を記念した「SR400 40th Anniversary Edition」も限定発売される。
REPORT●佐賀山敏行・一間堂(SAGAYAMA Toshiyuki)
SR400……572,400円
SR400 40th Anniversary Edition……691,200円
環境性能を向上させるも、SRの世界観は変わらず!
今か今かと待ちわびたSR400がついに! というか、やっとというか……とにもかくにも11月に復活する。巷では「前後ディスクブレーキになるんじゃないか?」、「思い切って空油冷エンジン!?」、「ABSはどうする?」なんていろいろな噂が交錯していたが、いざ蓋を開けてみると、SRはSRのまま! その世界を大きく変えることなく発売されることになった。
当然ながら、まったく前モデルのままというわけではなく、今回は「二輪車平成28年排出ガス規制」に適合させるべく、環境性能を大きく向上させている。具体的には、「O2フィードバック制御の精度を向上」、「蒸発ガソリンの外気への排出を提言するキャニスターの採用」、「低温と歯切れの良さを向上させた新マフラーの装備」など。前モデルとスペックを比べると、最高出力が1kW、最大トルクが1N・mダウンしているのだが、注目したいのはエンジン回転数。最高出力は変わっていないが、最大トルクは前モデルが5500rpmだったのに対し、ニューモデルでは3000rpmとなっている。つまり、より低い回転域でピークトルクが発生するため、単気筒らしいズ太いトルクを感じられるのでは!? これまでとは異なるであろう乗り味が、今から楽しみだ。
どんどん厳しくなる環境規制のなか、70年代に生まれたエンジンでここまで対応するヤマハの努力と熱意に、イチSRファンとして感謝したい!
カラーリングはブラックとメッキのシンプルなコントラストがトラディショナルなSR400のスタイリングを強調する「ヤマハブラック(ブラック)」、リラックス&カジュアルさを演出する「グレーイッシュブルーメタリック4(ブルー)」をラインナップ。それぞれに施されたサイドカバーのエンブレムにも注目したい。
そして、1978年の登場から40周年となることを記念して、500台の数量限定で「SR400 40th Anniversary Edition」も同日に発売。「ベリーダークオレンジメタリック1(ブラウン)」をベースに、フューエルタンクには職人の手作業によるサンバースト塗装を施し、サイドカバーには電鋳SRエンブレムなど、まさに40周年にふさわしい特別なモデルとなっている。
●主要諸元
認定型式/原動機打刻型式 2BL-RH16J/H342E
全長×全幅×全高 2,085mm×750mm×1,100mm
シート高 790mm
軸間距離 1,410mm
最低地上高 130mm
車両重量 175kg
燃料消費率
国土交通省届出値 定地燃費値 40.7km/L(60km/h) 2名乗車時
WMTCモード値(クラス) 29.7km/L(クラス2 サブクラス2-2) 1名乗車時
原動機種類 空冷・4ストローク・SOHC・2バルブ
気筒数配列 単気筒
総排気量 399cm³
内径×行程 87.0mm×67.2mm
圧縮比 8.5:1
最高出力 18kW(24PS)/6,500r/min
最大トルク 28N・m(2.9kgf・m)/3,000r/min
始動方式 キック式
潤滑方式 ドライサンプ
エンジンオイル容量 2.40L
燃料タンク容量 12L(「無鉛レギュラーガソリン」指定)
燃料供給方式 フューエルインジェクション
点火方式 TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式 12V,2.5Ah(10HR)/GT4B-5
1次減速比/2次減速比 2.566(77/30)/2.947(56/19)
クラッチ形式 湿式, 多板
変速装置/変速方式 常時噛合式5速/リターン式
変速比 1速2.357/2速1.555/3速1.190/4速0.916/5速0.777
フレーム形式 セミダブルクレードル
キャスター/トレール 27°40′/111mm
タイヤサイズ(前/後) 90/100-18M/C 54S/110/90-18M/C 61S (前後チューブタイプ)
制動装置形式(前/後) 油圧式シングルディスクブレーキ/
機械式リーディングトレーリングドラムブレーキ
懸架方式(前/後) テレスコピック/スイングアーム
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ ハロゲンバルブ/12V,60/55W×1