新型PCX150を買ってから2ヶ月。ようやく1000kmを走りきり,慣らしも完了しました。街乗りからワインディング走行まで様々なシチュエーションを思い切り走ったので、新型PCX150の特徴はだいたい掴めたかと。そこで今回は、走行性能を中心にインプレッションします。
REPORT●阿部哲也(ABE Tetsuya) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)/阿部哲也(ABE Tetsuya)
ホンダPCX150……373,680円
ホンダPCX150〈ABS〉……395,280円
■旧型から買い換えたバイク雑誌ライターの新型PCX150生活 〜1ヶ月経過〜 前回は後ろ髪を引かれつつ、2代目PCX150(KF18)から新型(KF30)へと乗り換えたエピソードと、私のPCXラブを延々とお話しさせていただきましたが、今回は晴れて慣らし運転も終わったこともあって、走行性能のインプレッションをお話しします。
メリットだらけの新設計フレーム
新型PCXは、フレームが従来のアンダーボーンからダブルクレードルに新設計されました。たくさんのジャーナリストがこのフレームに対して「良くなった」と絶賛していますが、結論から言ってしまえば、それはホント。納車日の走り出し10mでその違いに気づいたほどです!
では何が違うのかというと、一番は直進安定性だと思いました。2代目のPCX150は、直進していても、どこかゆらゆらしているような頼りない感じがありました。しかし新型はそれが皆無で、どんな速度域でもピシッとまっすぐ走ってくれる印象です。試しに走行中にハンドルをわざと揺らしてみても、車体のブレは2代目よりもかなり少なくなっていました。そのおかげで高速道路での100km /h巡航時も、今までのように気負わず走れるので、長距離移動での疲労感も減ったように思います。
それと同時にコーナリング性も向上しています。近所にあるいつもの高速コーナーへの侵入時に気づいたのですが、思い通りのラインが描けるようになってました。おそらく、フレームが剛性アップしたことにプラスして、タイヤがワイド化された恩恵も大きいのだと思います。
リヤショックも変更アリ
最高出力は1PSアップ!
ブレーキングもグッド!
もう一つ気に入ったポイントがブレーキです。φ220mmのディスクと3ポットキャリパーの組み合わせは2代目からそのまま継承しています。しかし、新型PCXはタイヤの幅が太くなったからでしょうか、制動距離が短くなったような気がします。ただ、インドネシア仕様のPCXはリヤもディスクブレーキ(日本仕様はドラム)なので、実はそっちの方が羨ましかったりも……。
と、ちょっと話が脱線しましたが、これらを踏まえて結論を述べると、2代目と新型PCX150では、新型の方が全面的に優れている! 私はそう断言できます(価格面を除いて)。2代目オーナーのように、今までのPCXを熟知している方ならば、触って、跨ってみるだけもその良さは伝わると思いますし、走り出したらまたニンマリするはずですよ。