ここ数年で高騰著しい1970~80年代の絶版バイクたち。「あのとき買っておけば……」と思っても後の祭りで、いい個体に巡り合える機会も最近はめっきりと少なくなってきた。そんな中カスタムショップ、サンクチュアリーはレストアの一歩先を行くサービスを展開。単なるレストアではなく現代のカスタム技術を注ぎ込み、往年の名車にさらなる輝きを与えているのだ。(PHORO&REPORT:石川順一)
Nostalgic 2 DaysでピカピカのNinjaとZが並ぶブースを発見!Zっぽい白のカスタムマシンも気になるので立ち寄ってみると、どれもこれもかなり手が加えられているものばかり。RCMという文字も気になる……。
オーナー一人ひとりに合わせたオーダーメイド
RCMというのは福島のカスタムショップ、サンクチュアリーが手掛けるコンプリートマシンにつけられたシリーズ名だ。面白いのが、販売を目的としているものの、同店が持つ技術やノウハウを伝えるためのデモ車輛としての役割も兼ねているところだ。
カスタムに合わせてシャシーから再設計
冒頭で記述したホワイトの外装を身にまとったカスタムZ1-R、RCM-001はそうした17インチ化のノウハウの一つの集大成だという。前後17インチ化に伴って崩れてしまうバランスを根本的に解決すべく、フレームを一から設計。近年の17インチホイールバイクに見られるコンパクトシャシーに近づけた設計になっており、靭性の高いSTKM13Cという鋼管を使用することで、オリジナルのフレーム以上の剛性を確保するだけでなく軽量化も果たしている。
価格は300万円台~。一台一台オーダーに応えて仕上げている以上、納車まで3か月はかかるという。とはいえ、憧れの一台を自分の思い通りの形で手に入れるチャンス。ずっと乗り続けたいという思いがあるなら、ぜひ訪れてみてほしい。