東レのメキシコにおける自動車エアバッグ用ナイロン繊維およびエアバッグ基布の製造販売子会社であるToray Advanced TextileMexico,S.A.deC.V.(トーレ・アドバンスド・テキスタイル・メキシコ、所在地:メキシコ合衆国ハリスコ州エルサルト、以下「TAMX」)は、1月23日、新工場の開所式を開催した。
今回の新工場は、東レグループとして初となる、自動車エアバッグ用ナイロン繊維からエアバッグ基布までの一貫生産工場であり、米州を中心とした生産拠点となる。今回の拠点の開設により、東レグループ全体のエアバッグ用繊維の生産は3カ所、エアバッグ基布の生産は6カ所となり、原糸から基布まで、アジア、欧州、米州の世界のすべての地域をカバーするグローバルな一貫生産体制が完成した。メキシコは、広範な自由貿易網や米国と隣接する地理的優位性を活かし、自動車の生産拠点として急成長している。東レグループは2014年のZoltek社の買収し、本格的にメキシコに進出し、主に米州向けの拠点として、炭素繊維事業、樹脂事業において積極的な事業展開を進めている。
今回のTAMXは世界有数のエアバッグ市場である米州の需要拡大に対応するために開設したものだ。TAMXが加わったことで、東レの強みである、全ての拠点から同品質のエアバッグ基布をタイムリーに供給できるグローバル生産体制を一層強固にするとともに、原糸から基布まで一貫して手掛けることによる開発力を活かした事業拡大を加速し、2020年にはエアバッグ基布で世界シェアナンバーワンを目指す。
東レグループは、中期経営課題“プロジェクトAP-G2019”において推進する基本戦略のひとつとして「グローバルな事業の拡大・高度化」を掲げ、成長国・地域での収益機会を取り込むことでグローバルに事業を拡大していくこととしている。自動車エアバッグ基布事業はその重点事業のひとつと位置付け、さらなる事業拡大を目指す。
開所式には、メキシコ連邦政府グアハルド経済大臣(代理出席:マサディエゴ通商局長)、メキシコ ハリスコ州サンドバル州知事、在メキシコ日本国大使館高瀬特命全権大使、伯耆田(ほうきだ)総領事など、約100名の出席があった。