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アディエント、ボーイングが民間航空機用シートをデザイン、製造する新合弁会社を設立


自動車用シートのグローバルサプライヤーであるアディエントは、航空機用シートの開発・製造、販売のために航空大手のボーイングと合弁会社を設立する。合弁会社のAdient Aerospaceは、航空会社および航空機リース企業を対象としたシート製品の開発・製造・販売に取り組む予定だ。

Adient, plcとBoeing は、航空会社および航空機リース企業を対象としたシート製品を開発、製造、および販売する合弁会社、Adient Aerospace を共同で立ち上げることを、1月16日に発表した。シートは、ボーイングおよびその他の航空機メーカーにより製造された新規航空機への装備用のほか、既存の航空機の改良用にも提供される予定だ。


オートモーティブシーティングのグローバルリーダーであるアディエントと、世界最大の航空宇宙会社であるボーイングとの合弁会社は、大規模の生産能力のほか、より優れた品質に加え、納品期限内に信頼性の高いサービスを届けるといった、シーティングのカテゴリーにおける多様なニーズに対応することを目的としている。




Adient Aerospace は、両社選りすぐりの世界トップクラスのエンジニアリングチームと革新的な企業文化、そしてグローバル規模の複雑なサプライチェーンを管理する両社の専門知識を活用し、事業を展開していく予定だ。




アディエントの会長兼CEOであるブルース・マクドナルドは、


「アディエントは、当社とボーイングはもちろん、両社の株主、そして幅広い民間航空機市場にとって新たな価値を生み出す機会を提供できる応用性の高い技能を持っています。乗客、航空機および民間航空機製造会社のカスタマーエクスペリエンスを向上するため、快適性とクラフトマンシップに関する無類の専門知識と技術を、オペレーショナルエクセレンスと共に適用していきたい」と述べている。






Boeing Commercial Airplanes のサプライチェーンマネージメント、ファイナンス、ビジネスオペレーション担当バイスプレジデント兼最高財務責任者であるケビン・シェム(Kevin Schemm)は、


「シートは、顧客、産業、そしてボーイングにとって、常に課題でした。Adient Aerospace は、ボーイングの市場におけるリーダーシップおよび顧客のニーズ並びに技術的要件に関する専門知識を活用し、世界中の航空会社および旅行客にとって最高のシートをお届けします。この合弁会社は、ボーイングの垂直統合戦略である重要分野での内製化の強化、すなわちよりよい製品の提供、サービスの躍進、およびライフサイクルの向上による価値を可能にします」


と述べた。




Adient Aerospace の本社、技術センター、製造工場は、ドイツのフランクフルト近郊の都市、カイザースラウテルンに設立される予定だ。カスタマーサービスセンターは、アメリカ合衆国ワシントン州のシアトルを基盤とする。Adient Aerospace のアフターマーケット交換部品の流通は、ボーイングの子会社であるAviall が担当する。


アディエントは、新会社の主要株主(シェア50.01 %)であり、合弁会社を連結決算の対象として財務情報に含める予定である。ボーイングは49.99%の株を保有するパートナーとして、利益およびキャッシュフローの比例配分を受ける予定。ボーイングおよびアディエントは、Adient Aerospace に、両社それぞれから取締役を選出する予定だ。


業界専門家によると、民間航空機シート市場は、2017 年の約45億ドルから、2026年までに60億ドルに成長する見通しだという。

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