
気ままな寄り道を繰り返し父と息子の距離が縮まる
翌朝、キャンプ場がまだ朝霧に包まれている時間に目覚めた私は、場内にある遊歩道を散策。山肌を霧が駆け上がって行く、とても幻想的な風景を目の当たりにして、時が経つのを忘れてしまった。
小一時間ほど森の中を歩いた後、朝食の準備に取りかかる。すると息子が起きて来て「おはよう」と声をかけてきた。お恥ずかしい話、息子と朝の挨拶を交わすなんて、いつ以来か忘れてしまったほど。これもキャンプという非日常が成せる業なのだろうか。それとも昨夜の酒が効いているのか。いずれにしてもいつになく爽快な朝であった。
新鮮な野菜サンドとコーヒーの朝食を楽しんだ後、キャンプサイトの片付けに取りかかる。と言ってもレンタルしたテーブルや焚き火台などを綺麗にして返却する程度なので、ほとんど手間はかからなかった。その分、ゆっくりとした時間を過ごせた。1泊のキャンプにもかかわらず、こうしたゆとりが味わえるのも、キャンピングカーならではだ。


グリンヴィラをチェックアウトした後、すぐ近くの名勝、袋田の滝を訪れた。紅葉にはまだ早かったが、迫力ある姿に二人ともカメラのシャッターを切りまくった。その後、太平洋を目指してキャンピングカーを走らせたのだが、途中にあった竜神大吊橋にも立ち寄ることに。ここは日本一の高さを誇るバンジージャンプのスポットで、運良く飛び降りる瞬間と遭遇。思わず二人で「よくやるな〜」と、声を揃えてしまった。

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最後は太平洋の雄大な風景を求め那珂湊へと向かう。そこには水揚げされたばかりの魚介類が並ぶ市場と、それらを提供してくれる食堂が軒を連ねている。市場を二人でぶらぶらした後、お約束通り海の幸をいただくことにした。ボリューム満点の海鮮丼には、息子も大満足の様子。
こうして最初に思い描いた通り、空と山と海のすべてを思い切り味わい尽くすことができた。そのまま帰るのももったいないので、日本第2位の面積を誇る霞ヶ浦にも立ち寄った。湖畔に立ち、次第に暮れ行く風景を眺めながら、私は次のキャンピングカーの旅を考えていた。


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ドイツのHYMER CARをベースに、アウトドアブランド・CHUMSとコラボした「AyersRock CHUMS Edition」を使用。
RVランドでレンタルだ可能だ。広々とした車内は居心地が良くクルマ旅には最適の一台である。
ベース車両/フィアット・デュカト シフト・駆動方式/6SRG(6AT) / 2WD 全長×全幅×全高/5410×2080×2700mm エンジン/2287cc 燃料/軽油 定員(乗車・就寝)/4人

大子広域公園オートキャンプ場 グリンヴィラ
茨城県北部にある高規格オートキャンプ場。設置されたトラベルトレーラーでの宿泊やフリーサイトでのキャンプが楽しめるほか、隣接の広域公園ではプールやテニスなどのアクティビティが楽しめる。手ぶらセットや調理器具などもレンタルが可能なので道中に食材を購入しキャンプを満喫しよう。
茨城県久慈郡大子町矢田15-1 ☎0295-79-0031 チェックイン(テントサイト)/13:00~18:00(早期は要問い合わせ) チェックアウト(テントサイト)/8:00~11:00(延長は要問い合わせ) 料金/5900円~(季節によって料金は異なる)
