世界中で販売が好調なアルピナ車。日本でも人気の高いクラフツマンシップによって仕立て上げられた特別なモデルたちだ。日本初披露の2モデルを公開しつつ、今後のアルピナの哲学について代表取締役が語った。
日本においてアルピナは特異な存在だ。BMW車をベースにアルピナ社が独自のチューニングを施し、高性能でありながらも洗練された上品なモデルに仕立て上げている。まさクラフトマンが仕立て上げる特別なモデルなのだ。その“控えめ”でありながらも知る人ぞ知る高性能な走りや、極上の乗り味がエンスージアストの心に突き刺さるのだろう。
その証拠にアルピナのインポーターであるニコル・レーシング・ジャパンは創業から40年間で計5000台以上のアルピナ車を販売している。先日富士スピードウェイで開催された「ニコルサーキットデイ」でも150台以上のアルピナ車が参加した。ドイツ、アメリカ、そして日本はアルピナ社にとって重要なマーケットなのである。
今回、4.4L V8(608ps/800Nm)を搭載する「B5ビターボ・ツーリング」とディーゼルモデルの「D5 S」が日本初披露となったが、すでに日本でも100件を超える先行予約が入っているという。
また昨年投入したB7ビターボがアメリカで400台を超えるセールスを記録したことも有り、2017年は世界で1700台もの受注を受けているとのことだ。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのアルピナ社である。
最後にアルピナ社・代表取締役社長のアンドレアス・ボーフェンジペン氏がプレスカンファレンスで語った言葉を紹介しよう。
「今後10年は、全自動運転といったテーマを重視している大規模メーカーによって、この産業の方向性に、著しい変化が起きるでしょう。ドライブの楽しみは、常に私どもが小規模メーカーとして提供するものの中核であり、私どものお客様がこのような考え方を共有してくださっていると信じて、私どもは今後もこのままで有り続けます」
まさに、アルピナの哲学である。