コンチネンタルは、セルラーV2X技術をベースにしたイニシアチブを推し進め、世界で順次実証実験を進めていくこと発表した。
コンチネンタルは、Qualcomm 9150 C-V2XチップセットとQualcomm C-V2X Reference Designを活用し、将来のコネクテッドカーや自動運転のさまざまな使用事例を想定した、車車間、路車間、歩車間ならびに車両ネットワーク通信の実証実験向けコネクテッドカーシステムを準備する。この実験では、国際標準化プロジェクト3GPP Release14仕様の PC5に基づくセルラーV2X技術の利点を示すだけでなく、セルラーV2Xの帯域幅、信頼性、通信容量、低遅延性を実証する。
セルラーV2X技術は、デバイス間通信を強化するために設計されており、既存のセルラー通信機能を補完・拡張し、ネットワークを必要としない直接通信を可能にする。
Qualcomm 9150 C-V2XチップセットとQualcomm C-V2X Reference Designは、将来の商用実装の基礎となるもので、実証実験に使用できるプラットフォームを提供する。
コンチネンタルは、3000万台以上の車両にテレマティクスと車両接続のソリューションを開発してきた歴史から、次世代のコネクテッドカーシステム・機能を構築できる立場にある。この取り組みは、Qualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologies, Inc.(クアルコム)との長年にわたるコラボレーションの延長線上にあり、テレマティクスの自動車向けユースケースに向けたセルラー通信技術を推進する。
Qualcomm 9150 C-V2Xチップセットを組み込むことにより、広帯域の5G通信への移行を含む、セルラー通信、セルラーV2X技術の発展をめざし、世界規模の開発協力関係を進めるコンチネンタルのビジョンをサポートするものだ。
クアルコムのプロダクトマネジメント のバイスプレジデントNakul Duggal氏は、次のように述べている。
「クアルコムはすでにテレマティクスとスマートアンテナ分野でコンチネンタルとの協業を通じ業界リーダーシップの地位を築いており、このたび両社の協力関係がセルラーV2Xへと拡大することは非常に喜ばしいことです。クアルコムは、安全性と接続性の両面から自動車の能力を高めるため、セルラーV2X技術の商用化実現を加速させるコンチネンタルの取り組みをサポートします」
コンチネンタルのプロダクトマネジメント &セールスのバイスプレジデントであるラース・シュルタイス(Lars Schultheiss)はこう述べている。
「2018年の時点で、人命救助を目的とした緊急通報などを目的に、セルラー通信技術の新車搭載が約30カ国において義務化されます。車両機能として重要性を増し続けるセルラー通信技術はサービスを向上させ、セルラーV2Xにより車両と道路利用者間の接続を可能にします。クアルコムと培った関係を深め、新しい領域を探索し、次世代の車両接続システム開発での共同作業を継続できることをうれしく思います」