8月26日、モンキー50周年記念モデル(500台限定販売)の公開抽選会が行われた。その会場となったホンダウェルカムプラザ青山では、モンキー発祥の地「多摩テック」を彷彿とさせるテーマパーク調の内装や、日光さる軍団のパフォーマンス、スペシャルゲストのトークショーなどが催され、特別な一日となった。
モンキー(Z50M)が登場してから今年でちょうど半世紀。1967年の発売当初より変わらぬ可愛らしさで多くのユーザーを虜にしてきた。そんなモンキーが、50周年を迎えると同時に長い歴史に幕を閉じることになったのはご存じの通り。生産終了が正式に告知されると、現行型の50周年記念モデルは瞬く間に市場から姿を消し、手に入れることが困難になったのは記憶に新しい。大きな話題になったモンキーだが、さらに限定モデルの「50周年スペシャル」も発売されることに! この最終型は50周年記念モデルをベースに外装にクロームメッキを取り入れた豪華版。モンキーと言えば、シリーズの節々でメッキ仕様が登場し、度々注目を集めた。まさに、長い歴史を締めくくるに相応しいプレミアムな一台と言える。
さて、この50周年スペシャルは台数が限られており、その数はたったの500台のみ。7月21日から8月21日まで申し込み期間を設け、応募数が500台を上回ったら抽選となることが事前にアナウンスされていたのだが、当然、応募数が500に収まるわけがなく、一か月で申し込みをした人数は4万5333人! 当選確率はおよそ1/90という狭き門だ。
なお、抽選会前のトークショーでは、モンキーの開発に尽力したホンダOBの小泉一郎氏と二輪R&Dセンター・デザイン開発室に所属する吉村雅晴氏がゲストとして登場。貴重な資料や写真を基に当時のエピソードや開発秘話などを交え、ディープな話にモンキーファンは釘づけとなった。
排ガス規制、車体価格高騰、電動化の波、国内での第一種原付の存在意義など、様々な要素が絡み合い、惜しまれつつも市場から姿を消すことになったモンキーだが、スーパーカブとともにホンダの看板を背負ってきた「象徴」だけに、その復活を期待せずにはいられない。(REPORT:佐藤恭央)