【新型車インプレッション】
乗りやすく扱いやすく、安全
新型は機能面での違いも顕著
MITSUBISHI/eK X&eK WAGON
三菱/eKクロス&eKワゴン
2WD=B33/34/35系、4WD=B36/37/38系
4世代目に進化した軽ハイトワゴンのeKワゴンは、先代モデルから日産デイズの兄弟車となっている。先代はeKワゴンとeKカスタムというラインアップだったが、新型はeKカスタムに代わり、デリカD:5のミニチュア版のような迫力のあるマスクを採用したeKクロスを設定。
eKクロスにはターボエンジンも用意されている。自然吸気エンジンもマイルドハイブリッドの採用でスムーズさを増しているが、やはりeKクロスのワイルドな外観に見合った力強い走りを味わいたいならターボだ。
フットワークは全車共通の足回りだが、eKクロスは主要グレードに15インチタイヤが装着されているので、多少引き締まった乗り味になる。ハンドリングの正確性が高く、低速域ではキビキビと向きが変わり、高速域ではステアリングの手応えが増すので、街中から高速域まで安定感が高い。走りの確かさはKトップレベルだ。
インテリアも大幅に進化し、タッチパネル式のオートエアコンは表面に凹凸が設けられて操作性を向上。インパネにはステッチのデザインが施されており、オプションのプレミアムインテリアを選択すれば、さらに上質な室内空間を手に入れることもできる。後席は足元や頭上が広くなり居住性を向上させているが、後席の座面が低くなってしまったのが残念だ。
eKクロスは斬新なデザインに目が行きがちだが、質感の高い内装や、充実した先進安全装備など、実に見どころの多いKカーだ。
eK X T
eK WAGON G
三菱のデザインアイコン、ダイナミックシールドに、新型デリカD:5のデザインを融合させた斬新すぎるこの顔面は、クロス専用。フォグ以外すべてLED。
デリカD:5を意識し、ダッシュまわりは水平基調の意匠。Aピラー角を極力広げ、コックピットからの視認性を向上。ボンネットも見切りが良く、運転しやすい。
追突衝突時の体へのダメージを極力減らすべく前席形状を見直したほか、2列めの足元を広く確保。写真のコンビ柄シートは、クロスだけの専売オプション。
後席背面は荷室側から倒し、座席自体のスライドが可能。フルフラットとならないが、荷室量は充分確保できる。開口地上高も655㎜と低く、使いやすい。
同一車線を走る前車との車間をキープして追従走行することができる先進の運転支援装備「MI-PILOT」(マイパイロット)が一部グレードでオプション化。
後席に座る人や荷物に影響されずに、後続の視界を確保できる、K初のデジタルルームミラーをオプション搭載。感度調整が可能で夜間でも視界はクリアだ。
問:三菱自動車お客様相談センター 0120-324-860
https://www.mitsubishi-motors.co.jp
Photos by本間章悟/MITSUBISHI Text by岡島裕二(本文)