乗員全員を笑顔にする先進的リヤエンターテイメント
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カロッツェリア/楽ナビ
今年、全面刷新を遂げたカロッツェリア製カーナビ「楽ナビ」のその潜在能力を味わい尽くすならプライベートモニターがオススメだ。
固有の優れたAV再生機能を、そのままリヤシートへと持ち込める。乗員全員を笑顔にさせて、セーフティドライブにも大きく寄与する。
今年、全面刷新されたパイオニアカロッツェリア「楽ナビ」の魅力は多種多様に及ぶ。276万4800画素もの高解像度を持つ高精細HDパネルに内包されるのは、何よりもナビゲーションシステムとしての高い機能だが、同時にカロッツェリアらしいAVメインユニットとしての優れた性能および拡張性を忘れてはいけない。
実売価格で10万円を切るようなモデルとは思えないほどの、驚くほどの高機能がテンコ盛りである。
前回の記事では楽ナビのAV機器としての機能に触れた。今回はその性能を乗員全員がより色濃く味わえる、プラスアルファのアイテムを取り上げたい。
ご覧の通り、リアシートの背面に装着するプライベートモニターである。
カロッツェリアにはフリップダウン式を含めて複数種のモニターが用意されるが、今回、150系プラドに8V型モニターの楽ナビ(AVIC -RL910)を装着した状態で、さらにリアに9V型VGAプライベートモニターを2台(TVM -PW930T)を装着した。
新型の楽ナビで見逃せないのは、HDMI入出力に対応しているところ。地デジはもちろん、スマホに詰め込んだ映像や音楽、あるいはYouTubeに代表されるインターネット配信、ブルーレイプレイヤーなどHDMI入力のデータを、HD解像度のまま高画質で映し出すことができる。
さらにはHDMI出力端子も装備されている。この出力端子にHDMI分配ユニット(別売)を介して、プライベートモニターへと出力させる。これなら後席の人間は、メインユニットで再生される映像や音楽を、自分だけの大画面で独り占めできる。さらには一人ひとりそれぞれのスマホなどと接続して、別々の映像を映し出すことだって可能だ。
モニター自体は驚くほど薄型なので車室空間を犠牲にせず、縁がやわらかいフォルムを持っていて後付感もない。今回はプラドだったが、いかなる車種にもすんなりと溶け込みそうだ。取り付け部の周囲はブルーのLEDで彩られ、どこか高級感のあるドレスアップアイテムにもなる。今回はヘッドレストの背面にモニターが位置する機種を選んだが、シートバック下にモニターが位置するタイプも用意されている。
せっかく楽ナビの拡張性があるのなら、こうしたプライベートモニターを使って、エンターテイメントを存分に楽しみたい。たとえば家族や仲間たちとキャンプに繰り出したり、これから本番を迎えるウインタースポーツへ向けて、ぜひとも一考したいアイテムだと思う。
極寒の雪山にクルマを駐めておくと、走る前にクルマを温めて窓やルーフの雪下ろしをしたり、着替えたり暖を取ったりするため、どうしても車内にいる時間が長くなる。そんな時、プライベートモニターがあれば鬼に金棒だ。
優れたAV機能をドライバーのためだけにしておくのは勿体ない。むしろ運転中にドライバーが観ることのできない映像は、積極的に同乗者が楽しめるようにしたい。
ドライバーはナビを駆使して、後席では存分に映画や音楽を楽しむ。ドライバーが運転に集中するという意味では、安全性にも寄与する。後席の人がメインモニターを覗くために、不安定な姿勢で身を乗り出すこともなくなるだろう。
後席エンターテイメント機能の拡充は、つまりはセーフティ・デバイスと思える。家族や友人を乗せて、ドライブをする機会が多い方にとってプライベートモニターの存在は、さりげなく乗員を配慮しエスコートするようなアイテム、まさに大人の嗜みである。
大勢を乗せて海へ山へと繰り出すアウトドアツールにこそ、プライベートモニターを装着したい。いかにハイセンスなカスタムカーであっても乗員が退屈であってはならない。さりげなく乗員を喜ばせるアイテムである。
後席左右に設置される専用モニター。モニター角度を無段階で調整できるので、乗員の体格を問わず見やすい環境を得られる。スマホを接続してコンテンツを楽しむことも可能だ。
取り付け部の周囲に埋め込まれたブルーLEDイルミネーションが車内を彩る。ヘッドレストステーの取り付けヒンジには余裕が設けられ(40mm)、様々なシートに適合する。
TVM-PW930T ●参考価格:5万3000円
TVM-PW920T ●参考価格:5万3000円
HDMI 入力端子を装備した9V型ワイドVGAプライベートモニター。取り付けヒンジの位置関係で、ヘッドレスト裏にモニターを置く930系と、シートバックに置く920系に大別される。ツインモニターセットのほか、シングルモニターでも購入可能。ヘッドユニットと接続するためのHDMI 分配ユニットやケーブルが別売で用意される。
AVIC-RL910 ●参考価格:11万5000円
およそ5年ぶりにフルモデルチェンジを遂げた新型楽ナビ。HDパネルを採用したほか、その能力を最大限に引き出すために地図やメニュー画面も全面刷新された。さらにはサイバーナビで培ったノウハウを活かした高音質設計、高音質パーツ、ハイレゾ音源再生機能を持つ。ここで取り上げたのは8V 型モニターのAVIC-RL910。
問:パイオニアカスタマーサポートセンター 0120-944-111
https://carrozzeria.jp
スタイルワゴン2019年12月号より