乗り比べインプレッション#09_RS-R
いち早く次世代へ踏み込んだ
RS-RのAVS対応車高調
RS☆R/Best☆i Active
アールエスアール/ベストアイ アクティブ
減衰力固定でコストパフォーマンスを高めたベーシックi、超ショートストローク&ショートケースで極低追求に特化したブラックiなど、多彩な車高調を展開するRS☆R。
今回披露されたのは、9月からリリース開始されたばかりとなるベストi・アクティブだ。
このアイテムは高級車中心に急速に採用が進むアダプティブ・バリアブル・サスペンションシステム(以下、AVS)に、オリジナルの電磁バルブ内蔵ダンパーで完全対応させた画期的車高調となる。
現時点でAVS採用モデルが皆無に近いミニバン系では凄さがピンとこないかもしれないが、純正電子制御と車高調を共存させたRS☆Rの行動はローダウンの未来を大きく切り拓くものなのだ!
というのも、最近のAVSは足まわりだけでなくエンジン特性まで連動させた統合制御。単純に車高調を投入すればチェックランプが即点灯するため、車高を落とすことすらままならない。
そこで、RS☆Rは純正の電子制御で減衰力が変化する電磁バルブをダンパーに与えたベストi・アクティブを開発。チェックランプを点灯させることなく理想の足まわりへ仕上げられる、電子制御対応の次世代車高調を構築した。
さて、今回はAVSを搭載したレクサス・NX200t Fスポーツで試乗。
センターコンソールに用意されたダイヤルを操作することでモードに応じたエンジン特性や減衰力へと変更される統合制御モデルだが、ベストi・アクティブは走行中のモード変更にもレスポンス良く減衰力を変化させていく。
エコなら乗り心地良く、スポーツ+ならキビキビとしたハンドリングが味わえて推奨セットでも一切不満はない完成度の高さなのだが、ダンパー本体の減衰力調整とAVSの減衰力調整部が別となっているために、好みや仕様に応じたアレンジが施せるのもポイントだ。
近い将来、高級ミニバンやSUV中心に採用が進むと思われるAVS。ベストi・アクティブのおかげで、こだわりのローダウンはこれからも楽しめそうだ。
RS☆R/Best☆i Active
現状ではミニバン&SUVでAVS 採用車が限られているためにレクサスのSUV中心の開発展開となるが、新型車登場に応じてラインアップは順次拡大されていく予定だ。
【SPECIFICATION】
■対応:NXほか開発中
■価格:19万8000円〜
AVS制御側とは別に減衰力調整が備わっているため、ベースとなる乗り味を好みに応じて味付けすることが可能。
AVSに対応させても、車高調整機構は従来と変わらない。そのためショートケース&ショートストロークのブラックi・アクティブも登場予定だ。
アクチュエーター制御のAVSモデルでアクティブシリーズを生み出していたRS☆R。車高調進化をいち早くリードする実力派メーカーだ。
推しポイント
独自開発の電磁バルブで純正機能をフル活用!
コンパクトで応答速度の速い電磁バルブを開発したことにより、モード変更に対してリニアに減衰力が変わる次世代ダンパーが誕生した。利便性高い純正制御と共存させたことで、走りの頼もしさや乗り心地良さはさらに高めあげられる。
DEMO CAR_NX
フロントはケース下部、リアは容量を犠牲としないため新設したサブタンクに電磁バルブを搭載。もちろん、車高調整などの使い勝手は変わらない。
【DEMO CAR DATA】
フロント | リア | |
---|---|---|
車高 | -40〜-45mm | -40〜-45mm |
バネレート | 6.0kgf/㎜ | 6.3kgf/㎜ |
減衰力 | 18/36段 | 18/36段 |
ホイール/純正(18インチ)
タイヤ/ブリヂストン・ブルーアースE51(225/60R18)
ティエムシー 村田稔和さん
「AVSと共存した次世代車高調を目指し、コンパクトで反応速度に優れた電磁バルブシステムを開発しました。従来の車高調同様、バリエーションも拡大予定です」。
問:ティエムシー 0120-826-644
https://www.rs-r.co.jp
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