「自動車王国ドイツで、日本車はどのくらい人気があるんだろう?」現在ドイツの首都ベルリンに住んでいる筆者は、実際に渡独するまでその疑問が頭から離れませんでした。ウェブで検索できる情報や各雑誌に書かれている内容、そしてそこから得られる印象は、それぞれのソースでかなり異なっており、実際に住んでみないとわからないな、と思っていたからです。
今回のドイツ現地レポは「いま、ドイツで人気のある日本車とは?」と題して、最新のデータと実際にベルリンで生活していて感じる印象をもとに、どの日本車がもっとも受け入れられているのかを紐解いていきたいと思います。個人的には意外な結果もいくつかありました。それでは早速見ていきましょう!
まずは基礎的なデータから!
細かく車種を挙げていく前に、まずは「ドイツ全体で、輸入車はどれくらい売れているのか」について解説していきましょう。現在入手できる最新の情報によると、2018年の新規登録車両におけるドイツ車(ドイツにおける国産車)と輸入車の割合は、60.8対39.2となっています(今回の記事のデータは全てKraftfahrt-Bundesamt、ドイツ連邦自動車運輸局調べ)。ドイツでは、新車販売のうち6割以上が自国のドイツ製ということになりますね。
39.2%の輸入車の内訳は、9.3%が日本、7.5%がフランス、5.7%がチェコ、5.3%が韓国と続き、イタリアは2.6%、アメリカはなんと0.7%とかなり低い数値になっています。輸入車の中では日本はトップの割合を占めていますが、シェアは年々減少しつつあります。実際にベルリンで生活していると、とにかくフランス車が多く走っている印象を受けますが、これは過去に数多く販売していた実績があるからでしょう。近年はヒュンダイやキアといった、韓国車の台頭も目立ちます。
日本車の販売台数の内訳を見ていくと、トヨタが83,930台でトップ。次点にマツダの67,387台、三菱が50,803台、日産が50,366台、スズキが37,530台と続きます。以下はホンダが18,710台、スバルが7,285台、レクサスが2,766台となっています。マツダと三菱の健闘が光りますね!