よくこのように聞かれることがある。
「輸入車ディーラーを訪れたいが、ハードルが高くてなかなか入ることができない。どうしたら良いか」、と。
たしかに、ぼくも昔はそうだった。
そこで、今回はそういった輸入車ディーラーを訪問することについて考えてみたいと思う。
ディーラーのハードルが高いのにはワケがある?
まず、輸入車ディーラーのハードルの高さだ。 ハッキリいうと、国産ディーラーと比較して明らかにハードルが高いことは間違いはない。
輸入車ディーラーは、国産車のように、ショールームの奥の方に子供を遊ばせるためのプレイルームもなければ、手作りのポップもない。
なぜだろう? 輸入車は一般に国産車よりは高価である。 もちろんその性能が高いということも高価な理由の一つだが、「国産車よりも高い利益を乗せて売っている」ことが大きな理由だ。
しかしながら、高い利益を乗せて売るのは容易なことではない。 誰も「ただ高いだけ」の製品など買わないからだ。
だから輸入車、とくに欧州の自動車メーカーは「高くても売れる」下地作りを行う。 自動車の基本性能を高めると同時に「ブランディング」を行うことになる。
このブランドのクルマを買うのは、セレブな人々であるというイメージを植え付けることができれば成功だといえるが、そこには「格」ともいうべきものが必要だ。
そして、その「格」とは、カジュアルさやフレンドリーさとは相容れない性格を持つものであり、それがボクらには「ハードルの高さ」に感じられるのだと思われる。
ディーラー側からするとどうだろう
しかし、欧州の自動車メーカーがそういった「ハードルの高さ」を演出したいのとは裏腹に、輸入車ディーラー側では「ハードルを下げたい」と考えているかもしれない。
なぜならば、プレミアムブランドのディーラーであっても、SNSやブログ等で親しみやすさを出しているケースが見られるからだ。 ディーラーの店構えや、接客態度は様々は方法で本社に「監視」されている可能性があるからカジュアルにはできないが、それ以外の部分ではハードルを下げようとする努力が感じられる。
つまり輸入車ディーラー側も「自分たちのディーラーが、はじめて訪問するには(客にとって)ハードルが高い」ということを認識していると考えていい。