夏休みもそろそろ終盤。夏休みの自由研究がまだ終わっていない人もいるのではないでしょうか。そんな方のために、100円ショップの商品で出来るガリレオ温度計の作り方をご紹介します!科学の視点からガリレオ温度計の仕組みについても気象予報士が解説します。
ガリレオ温度計に必要な材料
■ガリレオ温度計を作るために必要な材料を紹介します。
・バケツ
・タレビン
・重り用のビーズ
・ビーズ受け
・温度計(※今回は社内にあった温度計を使用しています。)
・容器
・温度調節用の水とお湯
作り方の手順
ガリレオ温度計の作り方をご紹介します。手順に沿って作ってみましょう。
■手順
①コップに30℃のぬるま湯を入れる。
②30℃用の「浮き」を作ってぬるま湯に浮かべる。小さなビーズを入れ、浮かぶか沈むかギリギリのラインで量を調整する。
③35℃、25℃、20℃、15℃の水に対して同じことを繰り返し、各温度に対応する「浮き」を合計5つ作成する。
※この時の温度調節作業が非常に重要です。作業の途中で温度が変化してしまった場合は、お湯や水を足して調整してください。
作ってみた結果
今回作成したガリレオ温度計では、15℃と20℃の浮きが浮かび、25℃以上の浮きが沈みました。そのため、この水の温度(=部屋の温度)は20℃から25℃の間であることが分かりました。実際に、この時の室温は24.1℃であったため、このガリレオ温度計はある程度正確であることを示しており、上手く作れることが出来たといえます。
「浮き」が温度によって浮いたり沈んだりする理由
「浮き」には浮力という力が働いています。浮力とは「水や空気などが物を浮かせる力」のことを指し、物の密度と深い関係があるんです。今回、ビーズを入れた浮きを水に入れてみたところ、浮く場合もありましたが、沈む場合もありました。それは「浮き」の密度が周りの水よりも低いと浮き、高いと沈んでいたからなのです。そのため、各温度に合わせて「浮き」が浮くように密度調整を行うと、どの「浮き」が浮かんでいるかで気温が一目で分かります。この仕組みがガリレオ温度計なのです。
夏休みの自由研究が終わっていない方は、是非ガリレオ温度計を作ってみてください。
動画解説:小野寺 那智