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なぜ不動産店は水曜日、理容店は月曜日休みが多いの?


春から新生活を迎えた方は、環境にも慣れそろそろ落ち着いた頃でしょうか。転勤や引っ越しなどの際は、不動産店を利用された方も多いと思いますが、そういえば不動産店って、水曜日がお休みのところが多いですよね。不動産店にお勤めの方も、今日はお休みされている方が多いと思いますが、水曜日が休日なのはなぜなのでしょう?

あるいは理容店が月曜、美容院も月曜または火曜日がなぜお休みなのか……、その理由をご存じでしょうか? 今回は、業種ごとに異なる定休日の謎とルーツに迫ります!

本日定休日! 業種によって平日(曜日)の休みが決まっているのはなぜ?

本日定休日! 業種によって平日(曜日)の休みが決まっているのはなぜ?


なぜ、不動産店は水曜日休みが多いの?

【不動産店が、水曜定休日の理由1】

扱う取引額が大きいことが多い不動産業ですが、契約が成立しないことには報酬が発生しません。そうしたことからも、まとまりかけている話が破談になることは避けたいわけです。

つまり、契約が「水に流れる」、または「水害」を連想させることから、「水」は縁起が悪い!とされ、水曜日を定休日にしていることが多いといわれています。特に戸建住宅では、地鎮祭や上棟式を建築吉日に執り行うなど、げん担ぎを大事にしていることから、最初から縁起が悪いことを避ける風潮が強い業種といえるでしょう。

【不動産店が、水曜定休日の理由2】

不動産店は基本的に、土日に来店・商談するお客さんが多いため、契約成立後の書類のやり取りや、土日に物件を紹介したお客さんから、月曜や火曜日に連絡がくることも多いそう。そのような理由から、週の真ん中の水曜日を定休日にしているお店が多いようです。そして木曜日と金曜日で週末に向けて準備をするというわけですね。

ちなみに、火曜日を定休日としている他業種でも、「火事」や「火災」、帳簿が「火の車」になることを嫌ったことから「火曜定休」にしている……という説もあります。

不動産業界は「げん担ぎ」を大切にしています!

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なぜ、理容店は月曜日休みが多いの?

最近は男女に関係なく美容院を訪れますが、最初に理容院と美容院の違いを理解しておきましょう。

●理容店・理髪店・床屋/散髪、刈込、顔剃りなど身だしなみを整えることを総称して「理容」といい、バリカンを使う。顔剃り、髭剃りも行う。カミソリを使える理容師免許が必要。店頭に青・白・赤のサインボールがある。

●美容院/パーマ、カット、着付け、メイクなどを通して、容姿を美しくするところ。美容師免許が必要。ただし、美容師はカミソリを使えないので、男性客が要望しても顔を剃ることはできない。

【理容店が、月曜定休の理由1】

月曜日を定休日とする理容店が多くなったのは、第二次世界大戦前後からと言われています。ひとつは、理容店を利用するお客さんが土日に集中するため、お客さんに合わせて土日に営業し、月曜日を定休日としたという理由。これはきっと、みなさんが想像していた通りですよね。

【理容店が、月曜定休の理由2】

そしてもうひとつは、第二次世界大戦前後の日本の社会的背景に由来する重大な理由があったのです! 第二次世界大戦前後の日本は、渇水や石炭不足などから電力供給が追いつかず、電気の使用制限だけにとどまらず、「休電日」と呼ばれる電力の供給を停止させる日が設けられていたそう。電気を多く使う理容店は、その休電日に合わせて定休日を設定したため、その名残として、現在も月曜日が定休日となっているとか。電気が通じなければ営業ができないということですね。

また、昭和21年11月には「電気需給調整規則」が公布され、「主な制限内容・公示期間は、使用停止日、時間、使用電力量、最大電力の限度を超えて電気を使用してはならない」ことが定められていたそう。しかし、それでも対応できず、停電が相次いで行われ、休電日の指定も週1日から、緊急時には週2日、3日と増加されたとのこと。昭和21~22年頃の電力はほとんどが水力発電に頼っていたそうで、当時の厳しい電力事情が、現在の定休日につながる背景ともなっているようです。

理容師はカミソリが使える。美容師はカミソリが使えない。この違い、知っていましたか?

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美容院も、関東は火曜定休、関西は月曜定休の違いが

どちらの業界も土日の来客数が多いという理由のほかに、理容店の定休日が古くからの名残として、そのまま流れで継続されていることや、不動産店がげん担ぎで定休日を決めているなど、どちらも日本人らしいお話といえますね。

また、男性客を対象にした理容店では月曜定休が多い一方、関東地方の美容院は火曜定休、関西地方の美容院は月曜定休が多いとされています(もちろんお店によってケースバイケースですし、最近は年中無休の美容院も増えています)。いずれにせよ曜日を揃えている理由は、土日はお客さんが多いので、平日に美容師が集まって腕を競う全国大会や会議などを行う機会が多かったことと、美容師側もそうした大会や会議に参加しやすいよう、団体に加盟している美容院は定休日を一緒にしているといわれています。

── サービス業にお勤めの方は、土日にかかわらず年末年始や長期連休など、多くの人が休みの日に働かなければなりませんし、サラリーマンである彼氏と美容師の彼女がおつきあいした場合「デートする時間が合わなくて……」という声も昔からよく聞きますね。でも、支障が大きければ大きいほど愛は育つ!ともいいますので、休みの違いなんか負けず、がんばって愛を育んでくださいね(笑)。

参考:全国理容生活衛生同業組合連合会

理容店店頭でみかけるサインポール

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