
関東甲信は今日14日夜にかけて、台風5号の影響で帰宅時間帯に局地的に滝のような激しい雨。沿岸では台風の吹き返しによる暴風や高波にも警戒が必要。明日は日本海から上層寒冷低気圧が近づき、明日15日は雨量が急増のおそれ。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒。
●今日14日 帰宅時間帯に台風が最も接近 雨・風のピークが重なる所も
台風5号は15時現在、いわき市の東南東約140キロにあって、時速45キロのスピードで北上しています。
台風周辺の雨雲が関東の太平洋沿岸(主に千葉県や茨城県)にかかり、局地的には傘が全く役に立たないほどの「猛烈な雨」が降った所がありました。また、沿岸部を中心に風が強く、風に向かっては歩きにくいほどの風になりました。海上では、大しけになっている所もあります。
夕方の帰宅時間帯も道路が川のようになるほどの激しい雨が降る所もありそうです。風が強まって、横殴りの雨になることもあるでしょう。高速道路や路線バスなどの交通機関に乱れが生じることも考えられます。最新の台風情報を確認するとともに、交通情報もこまめにチェックしてください。
●明日15日 日本海から別の低気圧 雨量がさらに増える
台風5号は、明日15日は三陸沖を北上し、北海道に接近し、上陸する恐れがあります。北海道に直接上陸(再上陸を除く)したのは、2016年8月17日に台風7号、8月21日に11号が上陸して以来、9年ぶりの上陸になる可能性があります。
台風5号は、明日15日は関東から遠ざかりますが、日本海から上空に寒気を伴った低気圧(UCL・上層寒冷低気圧)が近づきます。明日は断続的に雨が降り、局地的には雷を伴って激しく降るでしょう。雨の降る量がさらに増える所もありそうです。
関東南部、北部の多い所では16日午前6時までの24時間に150ミリの雨の量が予想されています。発達した雨雲がかかり続けた場合は警報級の大雨になる恐れもあります。明日15日夜遅くにかけて、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に十分ご注意ください。落雷や突風にも注意が必要です。
●大雨の時に危険な場所
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によってドアが開かなくなったりして、車内に取り残されるととても危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。
●関東甲信 まもなく梅雨明けか
雨は17日(木)の午前にかけて降るでしょう。午後は晴れてくる所もありそうです。これまでの雨で地盤の緩んでいる所もあるため、土砂災害などに十分ご注意ください。
18日(金)以降は太平洋高気圧が本州付近に張り出し、関東甲信では晴れの天気が続くでしょう。このタイミングが関東甲信の梅雨明けのひとつになりおすです。
3連休は夏空が広がり、お出かけ日和でしょう。ただ、気温が35℃くらいまで上がる日もあり、体にこたえる暑さです。帽子や日傘などを使い、熱中症対策をしっかりと行ってください。