
気象庁は今日19日、この先の1か月予報を発表。まるで梅雨明けのような日差しと猛暑が続いていますが、この先も梅雨空は戻っても一時的。降水量は西・東日本で少ない見込みで、まるで真夏を思わせる強烈な日差しが照りつけるでしょう。全国的に気温が高く、万全な熱中症対策を。
●数値予報モデルによる予測結果
気象庁は今日19日(木)、この先の1か月予報を発表しました。
1か月平均の海面気圧(左図)は、日本付近から東海上にかけて、太平洋高気圧が強く予測されています。東・西日本、沖縄・奄美では太平洋高気圧に覆われやすいでしょう。
一方、オホーツク海付近の気圧は平年より低く予測され、北日本日本海側中心に太平洋高気圧の縁を回る湿った空気が流れ込みやすく、低気圧や前線の影響を受けやすい時期があるでしょう。
今日19日(木)には奄美地方で梅雨明けの発表がありました。本日、日本気象協会が発表した梅雨明け予想によりますと、6月末から太平洋高気圧が日本付近を広く覆うため、九州から東北にかけては「7月上旬」に梅雨明けするとみられます。
降水量は西日本と東日本の太平洋側で平年より少なく、日照時間は平年より多いでしょう。この先、梅雨空は戻っても一時的で、真夏到来を思わせるような強烈な日差しが照りつけそうです。
北日本の降水量は平年並みで、日本海側を中心に大雨になる日もあるでしょう。
梅雨の期間の雨量も少なくなることが予想されますので、渇水の懸念も出てきそうです。農作物の管理などにも十分ご注意ください。
上空約1500mの気温(右図)は、北日本を中心に、ほぼ全国的に平年より高いと予測されています。気温が上がるにつれて、雨雲の元になる水蒸気を大量に含むことができるため、晴れても局地的な大雨には十分な注意が必要です。
●全国的に気温高く 早くも猛暑到来へ
この先1か月の気温は、全国的に平年より高くなる見込みです。
気温の予想は、6月21日(土)~7月18日(金)にかけてどの期間をとっても「平年より高い」所がほとんどです。梅雨前線は日本海など北側で停滞することが多く、本州付近は6月中も前線の影響を受けにくいでしょう。日本付近には平年よりも暖かい空気が流れ込むうえに、気温に加えて湿度も高い状態が続きそうです。
平年より1か月近く早く、体感的には「まるで盛夏」と思わせる日差しと厳しい暑さの日が続く見込みです。
湿度が高くなると、熱中症へのリスクが一段と高まります。日中だけでなく、夜間も気温が下がりにくくなってきたため、昼夜問わず熱中症にご注意ください。
●真夏並みの暑さ続く 「10年に1度」レベルの高温予想も
今日19日(木)も各地で猛烈な暑さとなり、全国のアメダス地点の6割以上にあたる592地点で最高気温が30℃以上の真夏日を観測しました。(今年最多)
この週末からいったん梅雨前線が復活して、雨のエリアが広がり少し気温の上昇が抑えられる所もありますが、来週中頃から再び気温は上昇傾向です。
今日19日(木)、気象庁は沖縄地方を除く、奄美、九州~北海道にかけてを対象に「高温に関する早期天候情報」を発表しました。
奄美、九州南部、九州北部、中国、四国、近畿、東海、北陸、関東甲信、東北、北海道はいずれも6月25日(水)頃から、その地点においてこの時期としては「10年に一度」レベルの高温が予想されています。
7月を待たず、6月中に35℃以上の猛暑日が出たり、中には体温を上回るような危険な暑さになる所も出てくる可能性があります。熱中症のリスクが高い場合には「熱中症警戒アラート」が発表されます。情報に注意し、暑さに弱いお年寄りやお子さんにはいつも以上に気を配って、できるだけ気温の上がる時間帯は外出を控えるなどの対策が必要です。真夏と同様に暑さ対策を万全に行って、熱中症に十分気を付ける必要があるでしょう。
※高温に関する早期天候情報は、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。6日先から14日先までの期間で、5日間平均気温が「かなり高い」確率が30%以上と見込まれる場合に発表されます。