
10日(土)の関東地方は各地で雨が降るでしょう。南部では局地的に激しい雨が降り、警報級の大雨になる恐れがあります。特に午前中は雨脚が最も強まるでしょう。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に十分注意してください。
●10日(土)は南部で大雨 午前中に雨が最も強まる
10日(土)は、関東各地で雨が降り、午前中に雨の強さのピークを迎える見込みです。
午前7時~午前10時における予想3時間降水量の地図では、神奈川県の西部や三浦半島、千葉県南部、東海地方の静岡県で、3時間に20ミリ以上を示す赤いエリアが広がっています。
場所によっては、傘を差しても濡れるような激しい雨が降り、警報級の大雨になる恐れがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に対して十分注意してください。
気象庁も、神奈川県と千葉県に『大雨警報を発表する可能性が【中】程度ある』として「大雨に関する早期注意情報」を発表しています。
●前線と湿った空気で大雨に
大雨の要因は主に2つ挙げられます。
1つ目は日本海に進む低気圧からのびる前線の影響です。
予想天気図では10日(土)は発達した低気圧が日本海に進み、低気圧の中心から延びる前線が東海地方や関東地方にのびる見込みです。
2つ目は、移動性高気圧の周りを流れる湿った空気の影響です。
今日8日(木)は高気圧に覆われて青空が広がっていますが、あす9日(金)からは高気圧の中心が東に移動する見込みです。
高気圧の時計回りの風が、湿った空気を関東付近へ送り込みます。
関東地方は、前線が通過するタイミングで湿った空気の流れ込みが強まり、10日(土)の午前中に、南部を中心とした大雨になる見込みです。
●11日(日)も夜に雨
なお、11日(日)は、前線がいったん関東の南に離れますが、再び北上する見込みです。
そのため日中は北部を中心に日が差しますが、夜は再び雨が降りそうです。
10日(土)の午前中ほどではありませんが、この土日はすっきりしない空模様の2日間となりそうです。
●大雨が発生 とるべき対応は
大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。