九州の西には台風9号、他にも日本の周辺には熱帯低気圧や熱帯擾乱。これらの擾乱の直接の影響はないものの、日本付近には暖かく湿った空気の流れ込みやすい状況が続きます。西、東日本を中心に明日21日にかけて大気の状態が非常に不安定です。局地的な大雨や雷雨にご注意を。
●台風9号 東シナ海を北上 週後半に北日本へ影響か
今日20日午前9時現在、台風9号が東シナ海を北上中です。
沖縄からは離れつつありますが、沖縄地方や奄美地方は引き続き、うねりを伴った高波にご注意ください。
台風9号は、明日21日にかけて朝鮮半島へ進むでしょう。その後、進路を北東に変えて22日には日本海へ進み、熱帯低気圧に変わる見込みです。
熱帯低気圧に変わったあと、22日~23日頃に北海道付近に近づき、北海道や東北北部を中心に大雨をもたらす恐れがあります。23日は北海道で「警報級の大雨」となる可能性がありますので、今後の情報にご注意ください。
●明日21日にかけて九州~東北南部で大気不安定 突然の大雨や雷雨
台風9号の直接の影響はなくても、間接的には影響が続く見込みです。
台風9号や日本周辺の熱帯擾乱、高気圧の縁を回って流れ込む暖かく湿った空気の影響により、気温が上昇するとともに積乱雲の発達しやすい状況が続く見込みです。明日21日にかけて、九州から東北南部を中心に局地的な大雨や雷雨にご注意ください。
いったん晴れてもまた空が暗くなり、ザっと雨が強まったり、雷雨になる所があるでしょう。こまめに雨雲レーダーを確認して、周囲に発達した雨雲が見られる際は、外出時間を変更するなど対策を行ってください。
●海面水温 西日本の南海上や日本海など平年より高い
上の図は、日本周辺の昨日19日午前11時の海面水温です。
お盆のUターンの交通に大きな影響を及ぼした台風7号のルートにあたる関東の南海上では少し海水温が下がり、平年並みか平年よりやや低くなりましたが、西日本の南海上や日本海、北日本周辺では平年に比べて海面水温の高い状態が続いています。
低気圧や熱帯擾乱が海面水温の高い領域を通ると、より大雨をもたらす可能性も高まることが考えられます。
台風シーズンは10月ごろまで続くため、台風が発生している際には、情報をこまめにご確認ください。