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【DeNA】戸柱恭孝は配球がガラリと変化「投手主導」ターニングポイントは5・22ヤクルト戦


DeNAはソフトバンク相手に、日本シリーズでの26イニング連続無失点を続けている。この成功の背後には捕手の戸柱恭孝の優れたリードがある。戸柱は、今シリーズで投手ジャクソンとの組み合わせによる多様な配球作戦を導入し、相手打者を惑わし続けている。特に注目すべきは、第5戦での勇気あるチェンジアップ攻めでピンチを脱出した場面だ。戸柱が配球方法を変えたのは、5月22日のヤクルト戦がきっかけで、以来、試合状況に応じた柔軟なリードを展開し、投手の個性を活かすことでチームに貢献している。

ソフトバンク対DeNA 6回裏終了後、タッチを交わしベンチに引き揚げるDeNA先発のジャクソン(左)と捕手戸柱(2024年10月31日撮影)

DeNAが、強力ソフトバンク打線を相手に、日本シリーズ第3戦の2回から26イニング連続無失点を継続する。投手陣の頑張りはもちろん、全試合先発している戸柱恭孝捕手(34)のリードが的を絞らせず、好投を導いている。今季は46試合の出場で、スタメンは19試合だったが、配球がガラリと変化。ターニングポイントは、5月22日のヤクルト戦(神宮)だった。

 ◇  ◇  ◇  

日本シリーズ第5戦、戸柱は1点リードの3回2死二塁から栗原に対し、6球連続チェンジアップを選択し、空振り三振でピンチを脱出した。第1打席は4球中3球が速球だったが、裏をかく“チェンジアップ攻め”に「いろいろ準備や対策はしてましたし、何よりもジャクソンが投げきってくれた」とたたえた。

リード面で変われるきっかけを与えてくれたのは、ジャクソンだった。5月22日のヤクルト戦で初回の先頭から15球連続速球を選択。試合を通じ、約60%が速球を占める配球で、6回1失点で勝利に導いた。「彼が一番いいのは真っすぐ。捕手主導じゃなく、投手主導で考えた結果」のリードだった。

真面目な性格から、ミーティングやセオリーに沿ったリードをする傾向がみられたが、今季は「トバの感性」をミックス。柔軟な思考で相手打者、状況も冷静に見極めたリードが結果に直結する。CS期間中、小谷コーチングアドバイザーから「ヤクルト戦で何かつかんだやろ?」とズバリと指摘された。プロ野球で指導歴40年超の名伯楽をもうならせるリードで、日本一へと導く。【久保賢吾】

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