阪神石黒佑弥投手(23)は火の玉フォークで進化だ! 4日、キャッチボールを終えブルペンに入る前に、藤川監督、江草2軍投手コーチと話し込む姿があった。「江草さんがもう少し球速を上げてフォークを投げるコツというか握りを教えてくれて、監督が『安定するから(その握りは)いいよ』と付け加えてくれた」。江草コーチから4点でボールをしっかり支える握りが提案され、指揮官も同意し、太鼓判を押した。
藤川監督は現役時代、火の玉ストレートに加え落差のあるフォークも武器にしていた。石黒は「真っすぐも強くなるように練習したいですし、フォークもしっかり落としていきたい。このキャンプでいい何かをつかめるように」と同監督のような姿への成長を誓った。
今季もフォークを投げていたが江草コーチは「ファームでも空振りを取れるのは真っすぐしかなかった。1軍ではフォークが必要」と分析した。自身も「カットボールとか真っすぐの勢いで押している」と改良の必要性は実感していた。
フォークのブラッシュアップを続けており江草コーチは「昨日の試合でひと区切りついた」と明かした。「落ち方がわかったから次のステップに進もうか」と「本当の空振りが取れるフォーク」へこの日から取りかかった。アドバイスを受けた後ブルペンで76球を投じ、教わった握りでフォークも投げた。
1年目の今季、2軍で40試合を投げたが、1軍では3試合の登板にとどまった。2日にも同球種を披露した際には「良いね」という声が上がった。それでも2年目での1軍定着へ「決め球がまだちゃんとない。意図的に三振が取れるように」と握りを変えて向上を目指す。【塚本光】