関東地方は、今夜(9日)~明日10日(月)朝にかけて広く雨。東京都心では、8週連続で雨の月曜日に。10日(月)昼前には雨は止み、次第に天気回復。11日(火)以降、再び梅雨前線は南下、関東甲信では記録的に遅い梅雨入りとなる可能性も。ただ、本格的な雨の季節は近づいているため、梅雨入りの発表あるなしに関わらず、今の内から早めの備えを。
●東京都心 8週連続で雨の月曜日
明日10日(月)にかけて、前線を伴った低気圧が本州の南海上を東進する見込みです。低気圧はあまり発達せず、お辞儀型といって活発な雨雲は海上が中心となりそうです。
10日(月)朝の通勤・通学の時間帯は、関東南部を中心に雨で、東京都心では「8週連続で雨の月曜日」となりそうです。雨は昼前には止み、午後は次第に天気が回復する見込みです。
伊豆諸島では警報級の大雨のおそれがあるため、雨の降り方に注意が必要です。
●今年は月曜・火曜に雨が多く土曜が少ない?
今年(2024年)、東京都心の曜日別降水量(1月1日~6月8日)をみると、月曜177.5ミリ、火曜184.0ミリ、水曜86.0ミリ、木曜33.5ミリ、金曜107.0ミリ、土曜5.0ミリ、日曜98.0ミリと、週の初め月曜と火曜が多く、土曜が極端に少なくなっています。東京都心で土曜に1ミリ以上の降水を観測したのは、直近では1月20日と雨の降らない土曜日が多くなっています。
春(3~5月)は、冬の寒気は退く一方、「春に三日の晴れなし」と言われるように、低気圧が周期的に通過します。雨の降る周期が、ちょうど月曜・火曜と重なる事が多かった事などが原因のひとつと考えられます。
●再び前線南下 関東甲信は記録的に遅い梅雨入りか
11日(火)は再び梅雨前線が南下するため、関東甲信は晴れる所が多いでしょう。12日(水)は西から新たに前線が延びてきて、本州の南に停滞する見込みですが、関東甲信は15日(土)にかけて晴れる所が多いでしょう。山沿いではにわか雨や雷雨にご注意下さい。16日(日)以降は太平洋高気圧が強まり梅雨前線が北上、関東甲信地方は広く雨となるでしょう。このタイミングで梅雨入りしない場合は、関東甲信の梅雨入りは次の週末以降となり、記録的に遅くなる可能性があります。
●関東甲信の梅雨入り 6月後半なら17年ぶりの遅さ
こちらの図は、関東甲信地方の梅雨入りが統計開始以来遅かった順に並べたものです。6月後半(16日以降)にずれ込んだ年は7回あり、一番遅い梅雨入りは1967年と2007年の6月22日です。
関東甲信の梅雨入りが6月後半(16日~)になると、2007年以来、17年ぶりとなりますが、統計開始以来最も遅い6月22日に並ぶ可能性も出てきました。
ちなみに、梅雨入りが遅いと梅雨明けも遅くなるという関係性はないようですが、梅雨入りが6月22日と一番遅かった2007年は、梅雨明けが8月にずれ込みました。1951年の統計開始以来、梅雨明けが8月にずれ込んだのは5回しかありません。
●大雨への備えを
今年は、沖縄・奄美が5月21日(火)ごろ、昨日8日(土)は九州南部、今日9日(日)は四国での梅雨入り(速報値)となり、梅雨入り早々、警報級の大雨となりました。
関東甲信も、梅雨入りが遅くなっていますが、梅雨入り後は大雨のおそれがあります。最新の1か月予報では、降水量はほぼ平年並みですが、少30%:並30%:多40%で、多い確率がやや高くなっています。
大雨の季節は着実に近づいています。今の内に、ハザードマップで自分が住む場所の災害リスクや避難場所を確認する、非常用品の準備をする、側溝を掃除し水はけをよくしておくなど、備えを進めてください。