札幌近郊でも雪解けが実感できるようになってきた3月某日。大型のチカ「通称:大(おお)チカ」を狙いに、太平洋側の苫小牧方面に行ってきました.
●「ワカサギに似た魚体」
チカは北日本に多い魚で、そのほぼ一生を沿岸域で生息する海水魚です。このため、チカは岩場などでも釣れることがありますが、その多くは港や漁港など足場の良い場所における釣りの機会が多くなると言えます。また多少大雑把な言い方になりますが、チカは年中釣ろうと思えばいつでも狙うことができるので、北海道の釣り人にとってはなじみ深い魚ではないかと思います(私事ですが、私が3歳の時生まれて初めて釣った魚もチカでした)。チカはサケ目キュウリウオ科に属していますが、近縁種にワカサギがいます。魚体が非常に良く似ていますが、お腹の付け根にある腹ひれの位置や鱗の数などでワカサギと区別できます。またチカは海水魚なので、河川の河口付近など比較的塩分の薄い水域に入ることはあっても、河川や湖沼など淡水域には生息していないことなどの違いもあります。
●「狙うは大チカ」
この日の北海道は日本の東に中心を持つ高気圧に覆われて南よりの風が卓越し、気温が上がりました。苫小牧の最高気温は4.4℃と平年より2℃ほど高く、天候も概ね晴れたため、良い釣り日和となり、札幌を朝6時に出発、現場では朝9時ごろから釣りを開始しました。チカは冬から春にかけてが産卵の季節で、雌は卵をたくさん抱えていることが多くなります。また、苫小牧周辺など太平洋側のチカは魚体が大きいことで有名で、地元では「大(オオ)チカ」と呼ぶ25cm前後の大型となることもあります。今日はこの「大チカ」を狙います。
●「やっときたゴールデンタイム」
しかし、待てど暮らせど(笑)竿先に何もアクションもありません。チカは回遊魚なので、群れの到来を待つしかありませんが、その間、地元の釣り人と情報交換。これもまた「釣り」の楽しみの一つです。「札幌から来たんか~。辛抱してれば群れが来るから、せっかくだから待ってれ~」と地元の方に励まされ、釣り開始から6時間ほどたった夕方。やっと釣れはじめました。周りの方々も一斉に釣れ出し、自分にも3匹、5匹・・・と立て続けに釣れます。あまりの忙しさに写真もとれませんでしたが、実質30分程度の釣りで52匹のチカを釣ることができました。魚体のサイズは15cm前後が多かったですが、中には20cmを超える「大チカ」もいて、結果的には大満足の釣りとなりました。
●「オススメの日は?」
地元の方の話では、通常では産卵が終わるとされる4月はじめくらいまで大チカが釣れるとのことです。その後もチカは狙えますが、釣れるのは主に1年魚とされる10cm前後のサイズが主体となるそうです。大チカ狙いには早めの釣行がオススメとなりそうです。
さて、気になる今後の天気をチェックしましょう。
明日19日から20日春分の日にかけては太平洋側を中心に晴れ間の出る所が多くなりますが、19日は北よりの風がやや強く経過する所が多くなりますので、釣行の際には防寒対策が必要となりそうです。21日から22日は気圧の谷の影響で天気が崩れ、釣りにはあいにくの天気となりそうですが、23日から週末にかけては再び晴れ間の出る日が多く、釣りにはまずまずの天気となりそうです。なお、釣行の際には最新の気象情報を確認下さい。
また、今回御紹介した苫小牧港などの港内では船の往来が多く、岸壁や埠頭では荷役作業などが行われることがあります。これらの作業の邪魔にならないように配慮しながら、釣りを楽しんで下さい!