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【阪神】NPB新記録の石井大智「あの一言がなかったら…」プロ挑戦支えた親友からのメッセージ


巨人対阪神 連勝し、40試合無失点記録となった阪神石井(手前右)を笑顔で迎える藤川球児監督。右は才木(撮影・浅見桂子)

<巨人1-3阪神>◇17日◇東京ドーム

阪神石井大智投手(28)がプロ野球新記録となる40試合連続無失点を樹立した。2点リードの8回を1安打無失点。2021年に西武平良海馬投手がマークした記録を塗り替えた。6月には頭部への打球直撃で戦線離脱も経験した中、変わらない快投を重ねてきた。チームは優勝マジックが22に減少。今季最多貯金25となり、2位巨人とのゲーム差は今季最大「13」に拡大した。

   ◇   ◇   ◇

節目の3アウト目を奪っても、石井は淡々とした表情を崩さなかった。NPB新記録の40試合連続無失点。前人未到の領域に到達しながら、普段通りの投球や振る舞いを貫いた。

「自分の仕事ができたらと思って、マウンドに上がりました」

8回に登板。1死から岡本に内野安打を浴びたが、キャベッジを見逃し三振、岸田を右飛で無失点だ。今季の失点は4月4日巨人戦の1点のみ。6月の頭部打球直撃も乗り越え、1試合ずつ積み重ねた大記録だ。「(記録は)たまたまかなと思う。けれど、その『たまたま』を引き寄せるいろんなことをしている自覚はある。そこの準備はプライドを持ってやってきた」

高専卒では初のプロ野球選手。シンデレラストーリーを振り返ったとき、石井にとって感謝の尽きない存在が秋田高専時代からの親友、三浦理輝(りき)さん(27)だ。同じ学科で同じ野球部。青春をともにした仲間は、プロ野球新記録誕生に欠かせない人物だった。

「あの時の一言がなかったら、今の自分はなかったかもしれない」

高専から進路選択の際、当時の石井は悩んでいた。周囲はあらゆる企業に就職。金銭面や将来を考えると、野球で勝負する決断は簡単ではない。頭を悩ませていたとき、声をかけてくれたのが三浦さんだった。「これ、受けてみたら」。見せられたのは四国IL高知のトライアウト開催案内。ある言葉をかけられた。

「10年後を想像したときに野球選手になっているか分からないし、どうなっているか分からない。けれど、1つ言えるのは僕らは絶対に10年後も会って一緒にお酒を飲んでいるから」

勇気をもらい、石井は独立リーグ挑戦を決断。20年ドラフト8位で阪神入りも果たした。プロ入り数年後、石井は三浦さんの実家宛てに直筆の手紙を送っている。「理輝の後押しがあったからこそ、今、プロ野球の世界で戦えています-」。今も毎日のように連絡を取り合う仲。登板こそなかったが、15日の巨人戦では東京ドームにも応援に駆けつけてくれていた。変わらない友情が、日々の原動力となっている。

チームは優勝マジック22に減少。今季最多貯金25となり、2位巨人とのゲーム差は今季最大「13」に広げた。祝福してくれたという周囲に石井は「すごく感謝したい」。仲間とともに歓喜の瞬間へ突き進む。【波部俊之介】

▼石井が4月5日巨人戦から40試合連続無失点。21年平良(西武)の39試合を抜いて連続試合無失点のプロ野球新記録となった。メジャー記録は18~19年プレスリー(アストロズ)、21~22年ヘイダー(ブルワーズ)の40試合。メジャーの連続無失点はシーズンをまたいだ記録も採用しており、2人とも2シーズンでマーク。石井はメジャー記録にも並んだが、1シーズンで40試合は日米通じて初めてだ。石井の無失点イニングは39。次は、藤川監督が06年につくった連続イニング無失点の球団記録の47回2/3が目標となる。

▽阪神藤川監督(石井を含めリリーフ4人が無失点)「非常にいいリレーだったと思いますね。(石井は)いつも通りで彼らしいピッチングだったと思いますね。ナイスピッチングです」

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