
<巨人6-5阪神>◇15日◇東京ドーム
藤川阪神が4点のリードを守り切れなかった。2位巨人との直接対決初戦を落とし、マジック26から減らせなかった。
2点リードの7回に3番手投入した新助っ人ハートウィグが誤算だった。先頭甲斐にカウント3-2からの7球目149キロツーシームが高めに浮き四球。左打者の中山が代打に送られ、1ボール2ストライクと追い込んだ。しかし、4球目131キロスライダーをはじき返されると、打球は右翼スタンドに吸い込まれた。
「打たれた本塁打よりも先頭への四球がすごく反省点。四球を出した自分にすごくイライラしています。あんな状況で同点のランナーを出してしまっているわけですから。してはいけないことをしてしまったことをすごく反省しています」。ハートウィグにとっては、来日5戦目での初失点。リリーフ強化で7月に加入した変則右腕助っ人はがっくりと肩を落とした。
今回の3連戦で巨人をたたき、ペナントレースの引導を渡すはずだった。巨人山崎を今季最短4回KOする理想的な展開。しかし自慢の投手陣がリードを守れない。8回には湯浅が、先頭からの連打で1死二、三塁を背負うと、キャベッジに決勝中犠飛を許した。
ハートウィグの同点弾被弾に、藤川監督は「展開的には、いいところだったんですけどね。それはもう仕方ないんで。また明日ですね」と切り替えた。打線も大山が先制し、近本が追加点。さらに森下が加点した。打線の中心がいい働きを見せたが、まさかの逆転負け。指揮官は「明日またニューゲームですから。しっかり明日また気持ち切り替えてやるということですね」と前向きな姿勢は崩さない。敗戦コメントに5つの「明日」をまじえて、出直しを誓った。【伊東大介】