
バルセロナのハンジ・フリック監督(60)が、新シーズン開幕を間近に控え「満足していない」と発言した。今夏も繰り返されるスペインリーグの選手登録の問題についての言及だ。
バルセロナは16日、アウェーで行われる2025-26年シーズンのスペインリーグ開幕戦でマジョルカと対戦する。試合前日、フリック監督が記者会見に出席した模様をスペイン紙アスが伝えた。
フリック監督は、まずリーグの今季初戦に向けて「特に今日の練習の様子は良かった。チームは準備万全だと思う」と、うまく調整できたことを強調した。
続いて、昨季同様に苦しんでいる選手登録の問題について意見を述べた。
「満足していない。でも状況を理解しているし、クラブを信頼している。明日まで待たなければならない。1年前も同じことが起こったが、いいスタートを切れたので、試合に集中するつもりだ」
バルセロナは、慢性的な財政難によるサラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金、年俸などの限度額)の問題を抱えており、昨年末も、冬の移籍市場でスペイン代表MFダニ・オルモと、同国人FWパウ・ビクトルの選手登録が認められず、選手ライセンスが失効した状態になり、一部の試合に出場できない事態になっていた。訴訟の末に、暫定的に出場が認められていた経緯があった。
また、マルクアンドレ・テアシュテーゲンがいるにもかかわらず、ジョアン・ガルシアとシュチェスニーをメンバーのGKに選んだ理由に関して「それは全員の決断だ。ジョアン・ガルシアは素晴らしいゴールキーパーだ。シュチェスニーは経験豊富で彼をサポートしている。2人に、とても満足しているよ」と説明した。
さらに、テアシュテーゲン移籍の可能性について聞かれると「クラブはマルクと話した。全員にとって最も重要なのは彼が回復し、元のレベルに戻ることだ。彼はハイレベルなGKだよ。皆で彼をサポートするつもりだし、それが最も重要だ」とコメントした。
問題となっているスペインリーグの米国開催の可能性には「それは100%確実なことではないと思うので、考えも意見もない」と答えるにとどまった。(高橋智行通信員)