
今季限りでの現役引退が発表された中日中田翔内野手(36)が15日、バンテリンドームで引退会見に出席した。高校時代から怪物として甲子園を沸かせたスラッガー。高校の恩師である大阪桐蔭・西谷浩一監督(55)が決断を下した教え子について愛情たっぷりに語った。
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プロもアマチュア選手も、必ずいつかユニホームを脱ぐ日は来ます。それは分かっていることですが、いざその日が来たらやっぱり寂しいです。でも体のことで悩んで苦しんで、それでも自分で決めた、と聞いて、それならと思いました。高校1年のとき、使うべきかどうか考え抜いて、結局使いました。2005年夏の甲子園の初戦、春日部共栄戦は僕にとっても甲子園初戦。中田にいいデビューをさせてやりたいと思いながらも、そんな余裕もなくて。辻内、平田ら3年生の中心選手が頑張りましたが、あの試合は中田がいなくては勝てなかった。右肘のケガで苦しい思いをさせたこと、高校最後の夏に甲子園に行けなかったこと。いろいろあった、濃密な3年間でした。大阪桐蔭になくてはならない卒業生の1人だったと思います。