
今季限りでの現役引退が発表された中日中田翔内野手(36)が15日、バンテリンドームで引退会見に出席した。
黒のスーツに青のネクタイで登場。「全力で日々やっている中で自分自身満足するスイングできないだとか思い通りに動かないのを感じていた中でこれ以上チームに迷惑をかけられないなと思って決断しました」と説明した。
球界の大将・中田翔がユニホームを脱ぐ決断をした。中日加入から2年。プロ18年目の今季は25試合で打率1割6分1厘、2本塁打、4打点。ファーム調整を経て7日に1軍再登録されるも、3打席のみで12日に出場選手登録を抹消されていた。
大阪桐蔭時代には1年夏から名門の主力として活躍。高校通算87本塁打、甲子園通算4本塁打と超高校級スラッガーとしてプロ入り前からスター街道を歩んだ。07年に高校生ドラフト1巡目で4球団競合の末に日本ハムに入団。札幌ドーム歴代最多97本塁打や3度の打点王に輝いた。ダルビッシュ有、大谷翔平らとともにプレーし、3度のリーグ優勝と1度の日本一にも導いた。
侍ジャパンでも13年、17年WBCと15年プレミア12に出場。日の丸を背負って球界を代表する強打者に成長した。21年途中に巨人に移籍すると、23年オフには出場機会を求めて中日へ移籍した。
2年目の今季は体重を13キロ絞ってキャンプイン。8月7日の2軍親子ゲーム後に、井上監督が「代打陣に圧がほしい」と出場選手登録されたが、わずか5試合のベンチ入りで代打の3打席にとどまり、12日に登録を抹消されたばかりだった。
現役2位の通算309本塁打を放ったスラッガーが静かにバットを置く。
◆中田翔(なかた・しょう)1989年(平元)4月22日、広島市生まれ。大阪桐蔭では1、2年夏、3年春に甲子園出場。07年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団。14、16、20年打点王。21年8月、無償トレードで巨人移籍。22年に通算1000打点、23年に通算300本塁打を平成生まれで初めて記録。23年オフに自由契約となり、中日移籍。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞5度。13、17年WBC、15年プレミア12日本代表。今季推定年俸3億円。184センチ、107キロ。右投げ右打ち。