
<マリナーズ6-3レイズ>◇10日(日本時間11日)◇Tモバイルパーク
アジア人として初めて米野球殿堂入り、そして背番号「51」がマリナーズの永久欠番となったイチロー氏(51)が記者会見を行った。
会見ではマリナーズや永久欠番に対して、ドジャース大谷翔平投手(31)ら日本人メジャーリーガーへのエール、愛弟子フリオ・ロドリゲス外野手(24)への思いなどを語り尽くした。
【会見での一問一答3】
-今後シアトルに貢献したいことはありますか
「そうねえ~。僕も体ひとつしかないから、結構ね、今いっぱいいっぱいなんですよ。求められれば応えたいですよ、応えたいんだけど、2人いないから、僕が。なかなか今の1年のスケジュールで、そこにエネルギーをこう、そもそも求められてるのどうか分からないし、聞いた事がないし、言葉の問題もあるし。気持ちはあるものの実際にはなかなか、現時点では難しいことではありますけど、でも、情熱を持って取り組んでいる人たちは、僕は大好きなので。もちろん応えたいという気持ちはあります」
-世代を超えて継承していくことというお話がありました。実際に今の大リーグでイチローさんを参考にしている選手が活躍していることはどう思いますか
「たまに選手が、僕が球場いると近づいてきて『子どもの頃から見てました』とかって言われることがあるんですけど。『ああ、僕もずいぶん年齢を重ねたんだな』ってその時に思うんですよね。今の時代って言うのは、いつの時代のプレーも映像として見られるので、どの時代の選手のことも参考にできる。ある時代以上はってことになりますかね。映像としてしっかり残っている時代以降はもうそれができるので、それも新たな時代だなとは思います。でも、自分の子どもでもおかしくない年齢の選手たちが、イチローのことを見て自らのプレーに生かしてくれていることは、アメリカの野球も少し変わりつつあるのかなというのも感じていて。それはすごく気持ちの良いことですね」
-2週間前のクーパーズタウンでのスピーチが日米で大きな反響がありました。その反響からくるプレッシャーと英語のスピーチでの、間の取り方は何か参考にしましたか
「参考とかモデルは全くないですね。クーパーズタウンでのこと(反響)、ある程度は人から聞いたりしてますけど、自分からそれ(反響)を取りに行かないので、それほど分かっていないんです。時間がなかったので、昨日までの時間。大変なんですよ(笑い)。どんなスピーチにするのかってそれに追われて、それどころじゃないですよね。クーパーズタウンの時ってこういう(会見の)感じで話ができるので、エコーが全然ない状態だから、自分の声が聞こえて来ないんですよ。すごくしゃべりやすかったんですけど、球場は、昨日の状態は、大変です。自分の声が2秒とは言わないですけど、1・5秒くらい後に聞こえてくるので。次の文章を見てるところで自分の前の声が聞こえてくるから、もうパニクるんですよね。しかも英語なので。練習でやってたことなんて、何の役にも立たないなと思いました。それはこれからの教訓にしようと思います」