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【西東京】単独2年目の青鳥特別支援「夏1点」「夏1勝」目指す 5日から全国で地方大会本格化


青鳥特別支援のクマガイ・クリストファー(撮影・泉光太郎)

第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の地方大会が今日5日、東西東京、静岡、京都、大阪、兵庫、福岡などで開幕し、全国で本格化する。東西東京大会の合同開会式(神宮)は午前10時開始。単独2年目の夏に挑む青鳥特別支援(西東京)には頼もしい「パワーヒッター」がいる。クマガイ・クリストファー捕手(2年)は春季東京大会1次予選でチーム初の「1点」をマーク。デビューの昨夏は大敗に終わったが、新チーム発足後、再び仲間と成長曲線を描いてきた。確かな春の手応えとともに創部初の「夏1勝」を目指す。

   ◇   ◇   ◇

たかが1点かもしれないが、チームにとっては歴史的な1点だった。身長170センチ、体重81キロのクマガイはグリップから感じた感触をしっかりと覚えている。「僕のタイミングで打ったら外野までボールが飛んでくれた。すごくうれしい気持ちになった」。これまでの歩みを回想し始めた。

3月20日、春季東京大会1次予選の産業技術高専戦。大量リードを許した4回の攻撃。2死二塁の好機が回ってきた。6番打者のクマガイは「もしも三振したら、もったいないと思った」。でも-。恐怖心を振り払うようにフルスイングする。打った球は分からないが、打球は中堅手の頭を越える適時三塁打。公式戦3戦目でスコアボードに初めて「1」を刻んだ。

当たれば長打も期待できる大砲はカナダ人の父とフィリピン人の母を持つが、生まれも育ちも日本。軽度の知的障害があり、中学は特別支援級で過ごした。野球経験はなかったが、学校内でティーボールを経験したのと、知人の大学生から青鳥校ベースボール部の動画を見せてもらい「自分の力を出せそう」と興味を持った。

大会前には打撃マシンの前で振り込んできた教え子の初タイムリーに久保田浩司監督(59)も「練習前に誰よりも早くグラウンド整備をするなど野球以外のところで地道にやってきたから」と賛辞を惜しまない。特別支援学校として史上初めて単独出場した昨夏は、0-66で初戦で敗れた。6日の相手は上水。チームの最大目標は「夏1勝」だが、背番号12は「春は去年と違うところを見せられた。とにかく1点」と勝利の道筋を知っている。【泉光太郎】

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