＜日本生命セ・パ交流戦：オリックス7－3巨人＞◇13日◇京セラドーム大阪
オリックスの先発陣に新星が現れた。日体大からドラフト2位入団した寺西成騎投手（22）がプロ2度目の登板で、パ・リーグ新人最速の初勝利を挙げた。プロ2度目、ホームでは初先発の巨人戦（京セラドーム大阪）で5回を4安打1失点。リーグ2位浮上を導いた。石川県出身で、巨人やヤンキースで活躍した松井秀喜氏（51）は浜小、根上中、星稜高の大先輩にあたる。幼少期から見ていた巨人相手に粘投し、プロでの大きな1歩を踏み出した。
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寺西は長いリハビリ生活でもプロ入りをを諦めなかった。日体大時代の恩師、古城隆利監督（56）は「信念の強さや我慢強さ、目標に向かって取り組む姿勢がよかった」と振り返る。
3年生の後半からは球数やトレーニング強度など、スケジュールも自ら考えた。目標を見失う選手もいるが、「真面目で、しっかりやるべきことをできる子でした」。雪かき中に右手を負傷するなどアクシデントも乗り越えた。「主戦投手として責任を感じてたんじゃないですかね。チームの勝利に向けての姿はピシッとしてましたね」。勝利への責任感は人一倍だった。
プロ入り後も後輩たちを気にかける。母校の試合をチェックし、個人成績も把握。調子が上がらない選手には「僕が連絡して気合入れときます」。その面倒見の良さには恩師も感謝する。この日、中継を見守っていた古城監督は「先発ローテーションを1年間守れるようなピッチャーになってほしい」とエールを送った。【村松万里子】
