
<日本生命セ・パ交流戦:楽天4-0中日>◇12日◇楽天モバイルパーク
楽天岸孝之投手(40)が、交流戦カード別で史上初の10勝目を手にした。「日本生命セ・パ交流戦」の中日戦に先発し、7回91球、3安打無失点の好投。この1勝で対中日戦の通算成績を10勝(3敗)とし、交流戦初となる同一カード2桁勝利に到達し、歴代5位の交流戦通算25勝目をゲットした。5月に加入した前パドレスのオスカー・ゴンザレス外野手(27)に来日初安打&初本塁打も飛び出すなど投打がかみ合い、チームの連敗は4で止まった。
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ベテラン岸が救世主となった。交流戦史上初の同一カード2ケタ勝利を成し遂げ、チームの連敗も4で止めた。伊藤、ゴンザレスと上がったお立ち台。「自分のピッチングでとりあえず、チームが勝てるように抑えることと、こんなもんじゃないぞ、イーグルスはというところを、みんなで見せていけたらと思います」とファンに誓った。
2点リードの7回1死走者なし、代打川越の右前に抜けそうな打球を二塁小深田が好捕。落ち着いて一塁に転送しアウトを奪うと、拍手を送った。「全体的に良かったですよ。言ったらフォアボールぐらいかな」。2四球に反省したものの、打たせて取って相手打線を封じて7回3安打無失点。自身に及第点を与えた。
5月30日ソフトバンク戦で登板した後に1度出場選手登録を抹消されたが、きっちり仕上げてきた。三木監督も「岸の経験と、ピッチャーとしての今日の姿は、しっかり調整してくれて素晴らしかったと思いますし、あらためていい投手というか、頼りになるなと思いました」と絶賛した。
前日11日には西武、楽天でチームメートだった中日涌井が、楽天戦で力投して交流戦歴代2位タイの27勝目を挙げた。「終わったから言えますけど、やっぱ投げ合いたかったなっていう。それが一番。あいつのピッチングがどうこうじゃなく、また来年以降、楽しみです。その機会があればいいなとは思います」。自身も同5位の25勝目を飾り、チームトップタイの3勝とした。
大記録も達成した。中日戦は通算10勝(3敗)とし、交流戦カード別で史上初の2ケタ勝利をつかんだ。「これだけ長くやらせていただいてるおかげかなと。それもみんな打って守ってリードしてくれるキャッチャーがいるおかげだとは思いますけど」。先発ローテを支えるべく、40歳の岸はまだまだ腕を振る。【山田愛斗】
▼40歳6カ月の岸が7回無失点で勝利を挙げ、交流戦の中日戦で通算10勝目。交流戦で同じチームを相手に10勝以上したのは、岸が初めてになる(次に多いのが楽天戦で8勝の巨人内海)。また、40歳6カ月での交流戦勝利は、楽天では15年6月6日広島戦でレイが記録した40歳6カ月に並ぶ球団最年長。