
日本代表(FIFAランキング15位)は10日にワールドカップ(W杯)アジア最終予選でインドネシア代表(同123位)と対戦する。
既に8大会連続8度目のW杯切符を手にしている日本だが、この試合を消化試合とはしない。1年後に開幕する北中米での本大会に向けて、貴重な機会と位置付けて戦う。
森保一監督(56)は9日の公式会見で「いくつかのポジションで変更して、試合に臨みたいと思っている」と5日のオーストラリア戦からの選手入れ替えを明言。テストや選手同士の融合を目的に、新たな組み合わせで臨む考えを明かした。
今回の活動ではDF町田浩樹(27=サンジロワーズ)、DF渡辺剛(28=ヘント)、MF熊坂光希(24=柏レイソル)が負傷離脱。特にDFとして招集した選手は5人に減り、緊急事態の対応力が問われることになった。この状況に指揮官は「このアクシデントの中で、我々にとってはチャレンジするチャンス。ポジティブにチャレンジできればなと思う」。W杯本番でも想定される事態となったことを有効活用し、そのシミュレーションの場とする考えだ。会見に同席したMF遠藤航(32=リバプール)の名前も挙げて、起用位置の変更にも言及。「主将(遠藤)は中盤でもディフェンスラインでも、時には前線でもプレーできる。そういう起用はこれまでと違うかもしれないが、複数のポジションをこなせる選手はいるので、不測の事態が起こった場合の次の手は考えて試合に挑みたい」。一部選手をこれまでとは違うポジションで起用する可能性も示唆した。
試合展開によっては3バックでの起用の可能性も浮上した遠藤は、終了間際の失点で初黒星を喫したオーストラリア戦を振り返って「残り時間少ない中で失点してしまった。最後まで足を伸ばすとか、マークに付くというところでちょっとした隙が見られた。ディテールにこだわらないといけない」と指摘。所属するリバプールでセンターバックでの出場も増やした主将は、代表でもその役割をこなす準備を整えている。【永田淳】