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今世紀初、青森山田倒の八戸学院野辺地西「生まれてから山田の優勝しか見ていない子たち」が快挙


青森県大会決勝で、青森山田が25年ぶりに公式戦で敗北を喫しました。八戸学院野辺地西がPK戦で青森山田を6-5で下し、悲願の初優勝を遂げたのです。青森山田は1999年以来、公式戦での県内連勝を続けていましたが、今回その記録に終止符が打たれました。この勝利は高校サッカー界で歴史的な出来事として多くの注目を集めました。八戸学院野辺地西の三上晃監督は「やっと勝てました」と感慨深さを語り、全国大会への意欲を新たにしています。青森山田の連覇は昨年までの24回でストップし、全国出場を逃してしまいました。

全国高校総体青森県大会決勝 青森山田対八戸学院野辺地西 PK戦の末、青森山田を破り優勝し喜ぶ八戸学院野辺地西の選手たち

<サッカー全国高校総体青森県予選:青森山田1(5PK6)1八戸学院野辺地西>◇2日◇決勝◇プライフーズスタジアム(八戸市)

本州最北端から、衝撃のニュースが列島を駆け巡った。青森山田が負けた。大会25連覇、県内419連勝を目指した絶対王者に、ついに土がついた。

八戸学院野辺地西を相手に1-1からのPK戦で5-6。25年連続27度目の全国を目指した中、前半に先制されたが、後半に追いついた。1-1で突入した延長戦では決着つかず、PK戦へ。先攻は山田、後攻は野辺地西。互いに1人ずつ外して迎えた7人目に歴史を動かされた。

野辺地西のGK喜村孝太朗(3年)にストップされて、最後はDF中野渡琉希(3年)に、決められた。ピッチ上にできた歓喜の山は、いつもの緑ではなく、オレンジとなった。

青森山田は、全国高校総体予選の連覇が昨年までの「24」で止められ、県内の連勝記録も、準決勝八戸西戦(3-1)までの「418」でストップした。

1999年(平11)の新人戦決勝(対三沢商)で負けたのを最後に、県内では公式戦で連勝街道を歩んできたが「21世紀」では初めての黒星を喫した。26年ぶり、四半世紀以上も敗れていなかっただけに、高校サッカー史に残る「大事件」となった。

青森山田は、現在はJ1のFC町田ゼルビアを率いる黒田剛監督が常勝軍団に育て上げた。日本一は、今回出場を逃したインターハイで2度(05年、21年)と全国高校選手権(16年度、18年度、21年度)で3度。Jクラブの下部組織も参戦する世代最高峰の高円宮杯U-18プレミアリーグも、東西の王者決定戦が新型コロナ禍でなくなった年を除いて2度の制覇を遂げていた。

正木昌宣監督がコーチから昇格した23年度も全国高校サッカー選手権で優勝(4度目)。世代交代しても圧倒的な強さで、全国から「ラスボス」として目標にされてきた王者だった。

そこに、はね返され続けてきた八戸学院野辺地西。幾度となく決勝で屈し続けてきたが、まさに悲願の初優勝を成し遂げた。

「やっと、勝てました」

就任22年目の三上晃監督(49)は万感の第一声を発した。

「先制できましたけど、山田さんは力があるので押し込まれて、同点にされました。それでも、あと1、2点のチャンスがあったんですが、山田さんのGK松田選手のスーパーレッグセーブでPK戦に持ち込まれて」

脳裏に、過去の涙がよぎった。2019年の選手権予選決勝。0-0から同じくPK戦に入ったが、当時は2-4で惜敗していた。

「あの負けを思い出しましたけど、インハイ予選、選手権予選と、ずっと山田さんと決勝でやってきたことで、経験値が増えて、ついに生かすことができました。勝った瞬間、スタッフと抱き合った時は『やっとだな』と。うれしさより、安堵(あんど)感が強かったです。それからは、今まで関わってきた方々の顔が頭に浮かんで、こみ上げてきましたね。選手、家族、スタッフ、応援してくれる人たち。みんな連絡してくれて、みんな笑顔で、それがうれしかったですね」

県内で青森山田に土をつけたのは26年前が最後だ。

「今の子たちは、生まれた時から山田さんの優勝しか見ていません。そんな環境で育ってきて『山田さん以外のチームでも、全国に出られるんだ』と証明できたことは大きいですね」

勇躍、福島県で7月26日に開幕する全国舞台へ。今世紀初の歴史を刻んだ指揮官は、覚悟を決めている。

「自分たちは、初めての全国なのに注目されてしまうでしょう。しっかり足元を見ながら戦わないといけないですし、初出場だとしても山田さんの代わりに出場するわけですから、青森代表のプライドを持って戦いたい。内容的にも恥ずかしい試合はできないです」

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