
<明治安田J1:東京1-0神戸>◇10日◇第16節◇味スタ
FC東京がホームで昨季王者のヴィッセル神戸に1-0で競り勝ち、今季初の2連勝を飾った。試合終了間際に新加入FWマルセロヒアン(22)が2戦連発となる劇的な決勝PKを決めた。
チームを率いる松橋力蔵監督は「しっかり連勝できたこと、最後の最後まで諦めず選手が頑張ってくれたこと、会場に足を運んでくださったみなさんの声援の中で連勝することができて非常にうれしく思っています」と喜んだ。
GK波多野豪(26)が今季初出場した東京は前半、相手の圧力を受けてリズムをつかめなかった。自陣でのミスもあり、思うように前進できなかったが、相手の攻撃を耐えて無失点でハーフタイムを迎えた。
後半はやや盛り返した。得意の速攻や前線のヒアンを起点にゴール前まで進入。ニアゾーンを効果的に使い、チャンスをつくり出す。引き分けが濃厚となった後半追加タイム8分にドラマが待っていた。波多野が前線にフィードすると途中出場のFW仲川輝人が抜けだして相手GKと1対1に。シュートは弾かれたが、同じく途中出場のMF安斎颯馬が相手DFのハンドを誘い、VARの結果、PK判定となった。
追加タイム13分にマルセロヒアンがゴール左に沈めて均衡を破った。そのままタイムアップ。今季初の連勝を成し遂げた。劇的な勝利を収めたが、内容を振り返れば相手の圧力に押し込まれた場面もあった。指揮官は「これをどうつないでいくか。たくさんトライしてしっかり準備していきたい」と次を見据えた。【佐藤成】