
西武は7日、育成契約3年目のモンテル外野手(25)と支配下選手契約を締結したと発表した。
1軍の外野陣は左翼にルーキー渡部聖、中堅にリードオフマンの西川が定着し、右翼は打撃で苦しみながらも長谷川が守備も含めてアピールしている。
一方で「その次」が必要といえた。3人ともフルシーズンの戦いが体力も含め、未知数ともいえる。4月の渡部聖の故障時には平沼のスタメン出場が増えたものの、ベテラン栗山が打率1割少々と苦しんでおり「代打平沼」のカードも必要性を増してきた。
松原は好調を維持できず、内外野ともに守れる仲田もいまだ無安打。コンディション不良で出遅れた平沢も、2軍で安打が増えてこない。22年ドラフト1位の蛭間や昨季支配下登録された奥村らも好調時にはまだ遠く、守備走塁にレベルが高いモンテルの需要が上がりつつあった。
チーム内では新たな動きも始まっていた。不調で2軍調整中のセデーニョは2軍戦でスタメン一塁を守る試合があった。1軍では開幕以降、DHのみだった。
4番候補セデーニョの復調が大前提とはなるものの、DH制のないセ主催の交流戦をしっかり勝つためには一塁セデーニョ、左翼ネビンのスタメン布陣が予想される。
2軍では同様に仲田が一塁を守るケースもあった。代走→守備固めを想定しての動きだろう。同じようにネビンへの代走→守備固めが必要になった場合、モンテルの能力が重宝される可能性が高い。
右打ちの外野手で、代打も代走も一塁守備もできる-。本来ならそこには岸がぴたりと当てはまる。
しかし岸が左太もも裏を肉離れし、順調に回復はしているものの戦列復帰にはまだ時間がかかる。
明るさと華やかさがあり、ヤクルトへ移籍した山野辺のムードメーカーぶりも引き継げる。この上ない流れでモンテルにチャンスが巡ってきた。【金子真仁】