
<DeNA2-3阪神>◇22日◇横浜
自慢のリリーフ陣で、阪神1勝をもぎ取った。1点奪った直後の10回裏。マウンドには阪神岩崎優投手(33)が上がった。簡単には終わらず、2死二塁の同点機。それでも最後はこの日2安打の京田を見逃し三振に仕留め、グラブをたたいて感情をあらわにした。
岩崎 展開が展開だったので。絶対取りたかった。良かったです。自分のベストでいけばいいと思ったので。それで打たれたら仕方ないけど、今日は抑えられたので良かった。
先発門別の降板後、リリーフ5人をつぎ込んだリレーの大トリ。球団ではドリスを抜いて歴代単独3位の97セーブ目となった。両軍無得点のままイニングだけが進んだ試合展開。それぞれが持ち場で踏ん張り、何度もピンチをしのいでつないだ。
まずは桐敷だ。1点リードの6回1死一、三塁。先発門別の後を受けて2番手として登板。いきなり4番牧に一、二塁間を破る同点打を浴びたが、集中力を切らさなかった。なおも1死一、二塁とピンチが続く中、5番宮崎、6番山本から連続三振。バットにすら当てず、勝ち越しムードを沈黙させた。
桐敷 結果は結果なので。あそこから最少失点で行くことが一番、自分のやるべきこと。そこは切り替えてやりました。中継ぎで勝ったじゃないけど、そういうゲームかなと思います。
7回は及川、8回は石井がともに打者3人での無失点リレー。9回には島本が2死二塁のサヨナラ機を招きながらも、蝦名を空振り三振に仕留めて踏ん張りきった。
かねてブルペンは「チームの心臓」だと表現してきた藤川監督。「やっぱり徐々に、手放しで喜んではいけないですけど、形づくりというところでは…」と笑顔で手応えをにおわせた。虎の強みを存分に生かした、大きな勝利となった。【波部俊之介】