
<ソフトバンク2-6楽天>◇16日◇みずほペイペイドーム
ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が、17日の楽天戦(みずほペイペイドーム)から1軍に合流する。16日に小久保裕紀監督(53)が明言した。3月中旬のオープン戦で右脇腹を痛めて戦列を離れた開幕三塁候補が、約半月遅れで布陣に加わる。16日は3軍の四国IL徳島戦(タマスタ筑後)で特大2ランを放つなど絶好調だ。チームは2試合の合計得点が3点止まりで楽天に連敗して借金2。しかも今季は本拠地で1勝7敗と負け越している。栗原に救世主の期待が高まる。
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楽天に2連敗後、小久保監督が明かした。「明日(17日)から栗原が戻ってくる。レギュラーが1人戻ってくるんでね」。栗原は3月11日の巨人とのオープン戦で右脇腹を痛めて開幕不在。懸命なリハビリを経て今月12日の2軍オリックス戦で実戦復帰にこぎ着けた。5連勝のち2連敗を喫したチームに光が差した。
この日栗原は、2日連続で四国IL徳島との3軍戦に「3番三塁」で出場。1-0の5回1死三塁で、特大の右越え2ランを放った。「いい打ち方で引っ張れたのがよかった。復帰してから引っ張る打球が少なかったので。それがよかったです」。実戦復帰後は4試合で打率4割5分5厘、2本塁打、5打点と絶好調。「(1軍戦に)出られる体にあります」と臨戦態勢を整えた。フレッシュなファームの若鷹からも刺激を受け「ああいう気持ちを持ちながら1軍に」と決意新た。開幕三塁候補が、満を持して17日の本拠地楽天戦から1軍の戦列に加わる。
昨季87打点を挙げたポイントゲッターの復帰は大きい。この日の1軍は、4点を追う6回に無死満塁の絶好機をつくったが無得点。7番の広瀬隆は空振り三振、8番の渡辺は左飛で、三塁走者の山川はタッチアップを狙ったが本塁でアウトとなった。奪った2得点はプロ初スタメンを飾った山本の二ゴロ間と同じく山本の併殺間のみ。本塁打と適時打なしで楽天に2連敗。2試合の総得点は3で借金は2となり、苦しい戦いが続いている。近藤や柳田も故障で離脱する中、打線の起爆剤、救世主として栗原にかかる期待は大きい。
指揮官は2打席で相手投手に21球を投げさせた9番川瀬の粘りを称賛。「ええところ」と前を向いた。今季のみずほペイペイドームでは1勝7敗、本拠地で開幕3カード連続の負け越しが決まったが、昨季のリーグ王者に下を向いている時間はない。栗原よ、流れを変えてくれ!【只松憲】