
阪神森下翔太外野手(24)と佐藤輝明内野手(26)の主軸コンビが、25年も「神宮キラー」ぶりを発揮する。今季初めて神宮球場で戦う17日ヤクルト戦。森下は昨季4割1分、佐藤輝も同3割3分3厘と抜群の相性を誇る球場だ。15日の同戦(松山)ではそろって打点を挙げて快勝に貢献。チームは先週の甲子園開幕カードでヤクルトに2連敗しており、敵地2連勝でのリベンジを狙う。
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襟元を整えたスーツ姿で、ナインは松山空港に現れた。前夜15日のヤクルト戦は5-1で快勝したが、浮かれた様子はなし。東京移動の直前、森下は淡々と次戦を見据えた。
「神宮で今シーズン初めてになるので。しっかり確認しながらやりたい」
森下にとっては、昨季12球団本拠地別で最高となる打率4割1分をマークした好相性の球場となる。加えてヤクルト先発の吉村も2年間通算で4割3分8厘、2本塁打4打点と抜群の対戦成績を誇る右腕だ。得意な球場に得意な相手。それでも一切のスキはない。
「今シーズンは対戦していないので。積極的に振ったり、自分のスイングをしないといけない。消極的にならないように」。
森下だけではない。佐藤輝も神宮を得意とする1人だ。プロ4年間通算の同球場成績は3割1分3厘、16本塁打、49打点。昨季も3割3分3厘、5本塁打、14打点の好成績だ。「打者有利の球場なので。生かせるように頑張りたいです」。後輩に負けず劣らず「神宮キラー」ぶりを発揮する。
前夜のヤクルト戦では3番森下が決勝打を含む3安打1打点。4番佐藤輝も右中間へライナーではじき返す適時三塁打を放ち、勝利に一役買った。好感触を残す主軸コンビが2連勝へのキーマンであることは間違いない。先週、チームは甲子園開幕カードでヤクルトに2戦2敗。敵地2連勝で、1週間前の借りを返したいところだ。
この日は松山から東京に移動し、神宮外苑で指名練習に参加した。約1時間、攻守に汗を流した。帰りのタクシーに乗る直前、森下は「1時間でいい汗かけました。頑張ります!」と笑顔。佐藤輝も「汗かいたので。『打てるでしょ、明日は!』と思っています」と頼もしく答えた。調整は十分。得意の神宮で、さあツバメ狩りだ。【波部俊之介】