
<ソフトバンク-楽天>◇16日◇みずほペイペイドーム
12球団ルーキー今季1号は、楽天宗山塁内野手(22)が放った。3回先頭でソフトバンク上沢のチェンジアップを捉え、右翼ホームランテラス席へ先制ソロを放った。開幕から15試合目、通算56打席目での1発。7試合ぶりに1番打者に座り、三木監督の起用に応えた。
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余韻をかみしめるように宗山が打球を見上げた。0-0の3回先頭。1ボールからソフトバンク上沢の外角チェンジアップを捉え、右翼ホームランテラス席へプロ初本塁打となる先制ソロを運んだ。12球団の新人で最速の1号は開幕から15試合目、通算56打席目で飛び出した。前夜に連敗を6でストップしたチームの勢いに乗るように豪快な1発を放り込んだ。
「今日は1番打者での出場ということで、まずは1本ヒットが出たのでゲームにもしっかり入っていけると思います。それが得点につながるホームランということで、よかったです」
7試合ぶりの1番起用だった。試合前時点で1番は22打数6安打の打率2割7分3厘と上々の成績を残しており、1発回答で三木監督の期待に応えてみせた。
クールなイメージが強い宗山だが、“裏”の一面をのぞかせる。2年目の中島は大学日本代表でも一緒にプレーした親しい間柄。中島は「ほかの先輩に見せる顔と僕はちょっと違うかもしれないです。なめてるんで(笑い)」。さすがにため口で話してくるわけではないというが、1学年違いということもあり距離は近いようだ。
今月上旬のある日、宗山と中島は食事に出かけた。寮生で夕飯が必要ない場合は×印をつけるのが寮のルールだという。前日に宗山から誘いがあったが、本当に行くかどうかは定かではなかった。中島は「朝起きたら、僕の夕食が勝手に×になっていて。寮長が『宗山がお前のところを×にしてたぞ』と言っていて。僕と食べに行くから僕の飯なしでみたいな(笑い)」。自由奔放な後輩にたじたじだった。
プレーでもプライベートでも、スーパールーキーは役者が違う。【山田愛斗】