
<東都大学野球:亜大4-0中大>◇第2週第1日◇16日◇神宮
亜大のドラフト候補に挙がる山城京平投手(4年=興南)が、力強い真っすぐとキレのいいスライダー、チェンジアップで緩急をつけ、先発で6回1/3を投げ3安打無失点で今季1勝目を挙げた。
全力で腕を振った。「自分がいつ崩れてもいい。後ろの投手がたくさんいるので、そこを信じて腕を振って投げた結果がこの勝利につながった」と、指がかかったボールを投げ込んだ。「今日は指のかかりもよくて、体の使い方とタイミングがうまく合ってた」と、スカウトのガン表示で、自己最速を3キロ更新する154キロを記録する力投で、開幕から3連勝に貢献。正村公弘監督(62)は「(日ごろから)下半身と上半身のバランスを意識してキャッチボール、ピッチングをやっている。それがだんだん1点に集中できるような投げ方になってきた」と、好投の要因を口にした。
大先輩の後を追う。興南高校の2学年先輩には、オリックス宮城がいる。「(今も)動画を見て、どうやったらバッターを抑えられるか。感覚なんですが勉強になっている。憧れというか、尊敬しています」と、今秋のドラフトを目指している。
視察したロッテ榎アマスカウトグループディレクターは「左で150キロを超える球を投げ、クロスにも入るし、変化球もツーシームもチェンジアップで緩急も使える。ポテンシャルが高い。体がもっとできてくれば、制球も安定するだろうし、スピードももっと上がるのでは」と評価した。
まだまだ発展途上だ。7回1死一、二塁から、この日4個目の四球を出し1死満塁とした場面で交代。「体が前に突っ込んで、修正ができなかった。それが今後の課題」と、反省を口にする。プロも評価する高いポテンシャルで、1つ1つ階段を上っていく。