
<DeNA2-1中日>◇30日◇横浜
DeNA戸柱恭孝捕手(34)が自主トレをともにする弟子の松尾汐恩捕手(20)のプロ初アーチを祝福した。
5回先頭、豪快なアーチをベンチから見届け「僕自身もうれしかったし、同じチームメートで自主トレも一緒にやってる。記念なので何かお祝いはしてあげようかなと思います」と笑みを浮かべた。
松尾の今季初スタメンとなった試合前には口数が増え、鼻歌を歌って緊張を紛らわせている姿をみて「ぐちゃぐちゃにしてこい」とアドバイスを送った。真意を説明する。
「僕も久々のスタメンとか、若い時は打たれたら怖いなとか、勝ち負けを考えしまってうまくいかないことが多々あった。汐恩はまだ20歳ですし、好きなように思い切ってやれっていう意味で言いました」。
巨人大城卓とともに2年連続で自主トレを行った。22年ドラフト1位のすごさは身に染みて体感している。「しかったり、ちゃんとやりなさいって厳しくしたとき、普通ならシュンとなったり、落ち込んだり、怖がったりすると思うんですけど、あの子は全くそれがない。逆に跳ね返ってくるんですよ」と大物ぶりを明かした。
そんな弟子の成長ぶりに目を細める。「ロッカーが近くて、何してるんだろって見たら打者の映像を見て、メモもしてて、僕はうれしかったです。バットマンですけど、キャッチャーとして一番大切な部分をやってたので」と野球に向き合う姿勢を喜んだ。
同時に同じポジションの捕手として刺激を受ける。「僕らも刺激になりますし、また頑張らないといけないなという思いにもなる。僕も出たときにしっかり自分の仕事を全うできれば」と襟を正した。12球団屈指の層の厚さを誇るDeNAのキャッチャー陣。年齢は違えど、刺激し合ってもっと強くなる。