
<広島2-3阪神>◇29日◇マツダスタジアム
ミスを挽回する快打だ。阪神木浪聖也内野手(30)が今季初安打となる同点打を放ち、ゲームの流れをグッと引き寄せた。1点を先制された直後の5回表2死二塁。左腕床田の外角低め144キロ直球を強烈なゴロで中前へ運んだ。二塁走者の前川が一気に本塁生還し、試合は振り出しに。「しっかり準備して臨んだ。チャンスで1本打てたのはデカかった」と冷静に喜びをかみしめた。
前日28日の開幕戦では4打数無安打で悪送球による失策も記録。この日も3回の第1打席、無死一塁で試みた犠打が捕邪飛となり、走者を送れなかった。それでも「昨日ダメだからどうとかはないけど、ミスを取り返す気持ちがないとダメなので」とメンタルを保った。
23年に2割6分7厘だった打率は昨年2割1分4厘まで低下。打撃復調のため、オフは体の姿勢改善に取り組んだ。野球の動きだけでなく私生活から姿勢を見直し「少し骨盤を立てる意識でだいぶ変わった」。この日の試合前練習でもストレッチで骨盤を立てる意識を入念に確認していた。
完全復調を期す25年。失敗しても取り返す。強い精神力でチームに貢献する。【山崎健太】