
サンフレッチェ広島は26日、雨野裕介強化本部長(46)の同日付での辞任を発表した。
3月のアジア・チャンピオンズリーグ2(ACL2)において、出場資格のないFWバレール・ジェルマン(34=フランス)を出場させ、アジアサッカー連盟(AFC)より没収試合とされ、クラブは罰金を含めた懲罰処分を受けていた。
強化の責任者だった雨野氏は、クラブ内での処分も受けていたが、さらに責任を取った形となる。シーズンが始まったばかりのJリーグで、このポジションの交代は異例。
雨野氏はクラブを通じて「先日のACL2準々決勝敗退の件につきまして、強化部責任者として重く受けとめており、広島にかかわる全ての皆さまに深くおわび申し上げます。クラブが目標達成を目指す中、シーズン途中のタイミングで離れることを大変申し訳なく思っております」などとコメントを発表した。
愛媛県生まれの雨野氏は、22年まで広島ユースでコーチを務め、1度はクラブを離れたものの、19年に強化部担当として古巣復帰。女子の強化にも携わり、24年2月から現職だった。
◆ACL2での懲罰 対象試合は、3月5日のライオン・シティー(シンガポール)との準々決勝第1戦(ホーム)。試合は広島が6-1で大勝も、本来は出場資格のなかったジェルマンが出場し、その違反が試合後に判明。同8日にAFCから没収試合による0-3の敗戦に変更された。同12日の第2戦は1-1の引き分けで、本来ならベスト4進出が濃厚だった試合を、致命的ミスで2戦合計1-4で敗退となった。