
西武は25日、黒木優太投手(30)と仲田慶介内野手(25)と支配下選手契約を結んだと発表した。
これに伴い、西武の1軍出場が可能な支配下登録選手は66人となり、残り枠は「4」となった。
開幕後のチーム状況次第では、シーズン中の新外国人選手獲得やトレードもありうる。一方で28人の育成選手もこの「4」を巡ってしのぎを削っていく。
育成3年目のモンテル外野手(25)は悔しいところだろう。キャンプから1軍でアピールを続けてきたが、開幕10日前に2軍再調整に。この日もイースタンDeNA戦(横須賀)に9番中堅で出場した。
脚力や外野守備は1軍レベルと評価される。あとはスタメン起用できる打撃成績を残せるかどうか。「(2軍降格は)悔しかったですけど、去年よりは自信もついてきました」と話す。1軍首脳陣からは「チャンスをしっかりつかみとれるように」と再びの鍛錬の場へ送り出された。
誰が支配下登録の候補になるか1軍のチーム状況にもよる。長いペナントレース、故障者の発生は不可避だ。その時々で1軍戦力のニーズも変わってくる。
先発投手候補としては育成再契約4年目の右腕、上間永遠投手(24)が2軍の先発ローテーションに入っている。この日もイースタンDeNA戦で6回無失点。ゴロを打たせる投球は安定感が高い。
リリーフ候補ではプロ通算195試合登板ながら右上腕動脈閉塞(へいそく)症で育成契約となっている森脇亮介投手(32)は、すでに2軍戦で登板している。ここからは「1軍で通用するか」という現実的な判定基準をクリアしていくことになる。
左肘のトミー・ジョン手術で育成契約となった左腕の佐々木健投手(28)も1軍実績が豊か。3月に3軍戦で実戦復帰した。
オープン戦で1試合出場ながら好リードを見せた是沢涼輔捕手(24)や、走攻守に期待の大きい金子功児内野手(21)らもチャンスをうかがう。
外国人枠も関係してくるものの、ビクター・ロペス投手(25)やアンソニー・ガルシア外野手(24)の能力も魅力が大きい。
今季すでにイースタンで先発勝利を挙げた長身左腕の川下将勲投手(19)やパワーあふれる育成ドラフト3位・ラマル外野手(18=大阪桐蔭)など、将来性あふれる育成選手も数多い。【金子真仁】