
<オープン戦:ドジャース7-1エンゼルス>◇23日(日本時間24日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)23日(日本時間24日)=四竈衛】公式戦で両雄の再戦が見られるか-。ドジャース大谷翔平投手(30)が、古巣エンゼルスの同僚マイク・トラウト外野手(33)と約1年ぶりに再会した。オープン戦には「1番DH」で出場。四球、二ゴロと1打数無安打で交代した。日本での開幕シリーズを経て、27日(同28日)の米国開幕戦へ向けて再調整中。「二刀流」での復活へ向けたプランも、近日中に再始動する見込みだ。
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互いに示し合わせたかのようなタイミングだった。米国帰着後、時差ボケが解消したのか、グラウンドに姿を見せた大谷は終始、笑顔を振りまいていた。試合前恒例のダッシュ開始かと思いきや、右翼付近に赤いユニホームの背番号「27」を見つけると、軽快な足取りで中堅付近へ向かった。
一方のトラウトも笑みを浮かべながら駆け寄り、二塁ベース後方でがっちりとハグを交わした。その後は、エ軍の若手アデルも交えて通訳なしで談笑した。6年間、同僚として「トラウタニ」と呼ばれただけでなく、23年WBC決勝で名勝負を演じた間柄。ともにMVP3回のスーパースター2人がリラックスした表情で再会した和やかな光景を、ファンも静かに見守った。
アリゾナでのキャンプから東京へ向かい、カブス相手の公式戦を含む4試合に出場した。その間、同僚たちへの「おもてなし」のほか、スポンサー関連を含む多忙なスケジュールをこなし、慌ただしいまま、再び太平洋を越えた。日本の公式戦では、今季初アーチを放ち、大声で仲間たちを鼓舞するなど、一気に「本番モード」に入った。この日からの「フリーウエーシリーズ3連戦」は、心身ともに仕切り直すための、まさに調整試合。大谷にとっても、貴重な時間だった。
もっとも、再び公式戦になれば、意識せずとも自ずとスイッチは入る。しかも、今後はキャンプ中盤以降、スローダウンした「投手大谷」としての復帰プランが、本格的に再開する。ロバーツ監督は「これまでもキャッチボールは続けていた。まだ、いつプルペンに入るかは分からない。ただ、近いうちになるだろう」と見通しを語った。久しぶりに再会した盟友と何を誓い合ったのか-。ともに完全復活を期す投手大谷とトラウトの公式戦での真剣勝負は、両軍ファンならずとも、心待ちにしているに違いない。
◆今季のトラウタニ対決が実現するなら ドジャース-エンゼルスは計6試合を予定。5月16日からの3連戦はドジャースタジアム、8月11日からの3連戦はエンゼル・スタジアムで行われる。大谷の投手復帰時期は現時点で未定だが、今季中に対決実現の可能性はある。