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【センバツ】日本航空石川が勝利まであと1球から逆転負け「悔しいの一言」長井孝誠、肩落とす


日本航空石川はセンバツ高校野球1回戦で東海大札幌に逆転負けしました。試合は9回まで1点リードで進行しましたが、最後の一球から同点に追いつかれ、さらに逆転を許してしまいました。エースの蜂谷に代わって登板した長井投手は「悔しいのひと言につきます」と心境を語ります。チームは震災後初の勝利を目指しましたが、勝利には届きませんでした。また、校舎の耐震性の問題から、日本航空石川は東京・青梅に拠点を移すことになりました。環境の変化に直面する中、長井投手は「練習の質を上げ、全国制覇を目指す」と意気込みを示しています。

東海大札幌対日本航空石川 5回表、日本航空石川エース蜂谷に代わり登板する長井(撮影・上山淳一)

<センバツ高校野球:東海大札幌7-6日本航空石川>◇23日◇1回戦

日本航空石川があと1球から逆転負け。昨年1月の能登半島地震後の初勝利は昨春センバツに続いてお預けになった。

歓喜はすぐに悲鳴に変わった。5-5の8回に失策で勝ち越し点を奪った。1点リードに変わり9回は5回途中から無失点を続けていた長井孝誠投手(3年)が続投。2死一、二塁の場面で相手4番打者を追い込んだ。しかし、カウント2-2からの6球目、高めに浮いたスライダーを左前に運ばれ同点。さらに次打者にも適時打を浴びて逆転を許した。裏の攻撃では得点を奪えず、勝利まであと1球から逆転負けを喫した。

長井は「悔しいのひと言につきます。追い込んでいたんですけど、三振を欲しがりすぎた。気持ちが先にいってしまいました。冷静にいっておけば抑えられたと思うんですけど、浮いちゃったところが自分の弱さかなと思います」と肩を落とした。

昨春センバツでは0-1で初戦敗退。その後、野球部のみ能登に戻って活動を再開した。東京・青梅に拠点を置く野球部以外の全校生徒は今年4月から能登に戻る予定だったが、校舎などに倒壊のおそれがあるとして、安全性が確保できないことから延期。野球部も青梅に拠点を移すことになった。

この日はアルプスに青梅の中学生や場所を借りている明星大学の学生も一緒に楽器で応援した。能登から駆けつけた人も含めて生徒や学校関係者ら約2500人で背中を押したが、あと1歩及ばなかった。

チームは1度能登に戻り、荷物をまとめて青梅へ移る。能登空港キャンパスの状況を青木洋介校長(47)も「まずは調査して(建物の)立て直しがいいのか、それとも補修で大丈夫なのかの判断をして、そのあとに工期とかが決まる。安全が確認されたら移動になるけど、全然メドも立ってないです」と語る。

環境が再び変わるが、長井は前向きだ。「環境は変わるが、練習の質を上げてやっていきたい。能登にいたい気持ちも大きいが、その中でやるしかない。全国制覇できるように、夏に戻ってこれるようにやっていきたい」と夏の巻き返しを誓った。

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