
26年W杯北中米大会出場を決めた日本代表が22日、千葉市内で再始動した。前日は各自で調整し、この日から改めてサウジアラビア戦(25日、埼玉)に向けてトレーニングを行った。バーレーン戦で1得点1アシストの活躍をみせたMF久保建英(23=Rソシエダード)は本大会までの1年3カ月の間に、強豪との力試しを熱望。前回大会4強のモロッコ(FIFAランキング14位)や欧州の強国イタリア(同9位)などの具体名が飛び出した。
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W杯出場権獲得から2日。久保は全く余韻に浸ることなく、本大会へ意識を向けていた。「まだ予選が終わってない地域もあるので初めに決まったから特にということはないです」。
そう気を引き締めるには理由がある。勝利を続け、12月に実施される抽選会時により上のポットに入れば、1次リーグで余裕を持った戦いができる。「グループリーグは突破すればいい。上のポットに入れれば入れるだけ楽になる」とうなずいた。
史上最長の準備期間は大きなアドバンテージ。どこまでチーム力を上げられるかがW杯優勝へのカギになる。背番号20は個々の成長を大前提とした上で、一選手という立場をわきまえながらこう切り出した。「難しい相手にどんどん打診をしていかなければいけないのかなと思います」。
アジアでは7試合で6勝1分けと敵無しの強さを誇った。9月以降、強豪との強化試合を「自分たちの現在地を知れるいいチャンス」と捉える。予選の開始が遅い欧州勢は来年までマッチメークが難しいが、開催国や南米やアフリカの強国とは順次対戦が可能となる。
久保の口から出たのは2カ国。「イタリアとか。あんまり日本最近やってるイメージないので、やれたらやりたい」。さらに「モロッコ代表はW杯でベスト4に入ったりして、たぶん今考えうる中で一番いい相手」といずれもFIFAランキング上位のチームを熱望した。格上との対戦の中で修正点を見つけ、総合力を上げていく青写真を描いた。【佐藤成】